中山修一著作集

著作集12 研究追記――記憶・回想・補遺 

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『著作集12』PDFダウンロード (35MB)  更新日:2024年10月31日

はじめに――著作集12の公開に際して

ここに公開する著作集12『研究追記――記憶・回想・補遺』は、次の三つのパートによって構成されています。

 第一部 わがデザイン史忘備録
 第二部 わが肥後偉人点描
 第三部 わが学究人生を顧みて

最初のパートの第一部「わがデザイン史忘備録」は、これまでのデザイン史研究に網羅できず、欠落してしまった幾つかの小さなテーマを拾い上げ、今後の再考のための素材となるように計画されています。

次の第二部の「わが肥後偉人点描」は、私のデザイン史研究に姿を現わした熊本ゆかりの郷土人に再び光をあて、それらの人びとの隠された側面の一端を紹介するものです。ただ、高群逸枝と蔵原惟人につきましては、巻をまたぐことになりますが、著作集14『外輪山春雷秋月』に所収の「火の国の女たち――高群逸枝、中村汀女、石牟礼道子が織りなす青鞜の女たちとの友愛」で詳述していますので、そちらをご高覧いただければ幸いです。

最後の第三部「わが学究人生を顧みて」は、表題のとおり、研究者としての過去を振り返ったときに現われてくる幾つかの断片をつなぎ止めて構成された、私自身の短い回顧録となっています。

以上のように、この著作集12『研究追記――記憶・回想・補遺』は、本来の研究から離れた雑報の集録であり、それと同時に、研究生活にかかわる体験の雑録でもあります。極めて貧弱ではありますが、この時代の一研究者の足跡として、ここに公開させていただきます。




二〇二四年九月五日
爽秋の阿蘇南郷谷の小さきわが庵にて
中山修一

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