謹んで新春の御祝詞を申し上げます
私が研究の対象としているウィリアム・モリスは、一九世紀の英国において、詩人、デザイナー、政治活動家、経営者、環境保護運動家として活躍した多才の人物です。没後彼の娘が、全二四巻の「ウィリアム・モリス著作集」を編み、続けて補遺として二巻を追加して世に送り出しました。
昨年私は、ウェブサイトで公開しています「中山修一著作集」を一五巻から二四巻に再編し、この春には、それに二巻を加えて全二六巻にすることを計画しています。内容や質は、モリスの足元にも及ぶわけではありませんが、おこがましくも、せめて巻数だけでも、敬愛するモリス先生に近づきたいと思っているのです。
記念すべき二〇三四年三月二四日のモリス生誕二百年の日が迫ってきています。何とか健康を維持しながらこの阿蘇の山野に隠棲し、この日をめどに、現在執筆中の巻や本文未着手の巻のすべてを書き終え、全巻完結したいと考えています。これが私にとっての今年の見果てぬ初夢となりました。
穏やかなお正月をお迎えのことと思います。
本年のご多幸とご健康を心よりお祈り申し上げます。
二〇二五(令和七)年 元旦