中山修一著作集

著作集13 南阿蘇白雲夢想

第一部 詩歌の夢の響き(詩歌集)

序に代えて

この、著作集13『南阿蘇白雲夢想』の第一部「詩歌の夢の響き(詩歌集)」は、現在、「目次」にもありますように、以下の三つの編から構成されています。

 第一編 自然を讃えて
 第二編 人生を見つめて
 第三編 亡き歌姫たちへ捧ぐ
 
 かつて私は、流行歌(演歌)の作詞家に憧れたことがありました。無分別なことに気づいたのはのちのことで、そのときは、学術論文の執筆とは異なり、いっさい資料を必要とせず、実証も論証も問われることなく、紙と鉛筆だけでできる最も省力化された表現形式とばかり、単純にも思っていたからです。しかし、無分別さに気づいたあとも、その魅力や魔力は尽きるものではなく、どうやらいまも私の体内に残存していたようです。この著作集13『南阿蘇白雲夢想』の第一部「詩歌の夢の響き(詩歌集)」は、ご覧のように、「自然」「人生」「歌姫」を主題にした私にとりましての、いわば近年の「心情の記録」です。大事な記憶が遠ざかる前に、したためておきたいと思います。

(二〇二三年中秋)