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金属錯体系イオン液体

「すべてを液体に」―ユニークな機能性液体の実現―

 金属錯体の塩は、通常きわめて高融点です。ところが私たちは最近、これらの物質を「液化」することに成功しました。これらは「金属を含む新しい機能性液体」です。イオン液体としての特性と、金属イオン由来の機能性を併せ持ち、磁場による物性制御、光電子移動、気体吸着、特異な化学反応など、通常の液体では実現不可能な優れた機能性を発現します。従来、電子機能性物質としては、固体や薄膜が主な研究対象でした。私たちは、液体を用いた新しい物質科学の領域を開拓します。「すべてを液体に」を合言葉に、「魔法の液体」「非常識な液体」の開発に日夜取り組んでいます。

文献:"金属錯体の液化に挑む:イオン液体科学に基づく多彩な展開", 持田智行,
イオン液体研究会サーキュラー, 2019, No. 13, 19–24.
"ユニークな機能を持つ有機金属系イオン液体の開発", 持田智行, 日本結晶学会誌,
2016, 58, 2–6.

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イオン液体含有配位高分子: 分解融解と急冷ガラス化


Inorg. Chem. (2022)
Chem. Commun. (2022)


2核混合原子価イオン液体: 溶媒極性が温度変化


Inorg. Chem. (2022)


光でイオン液体をゲル化する: イオン液体ゲルのオンデマンド形成


Soft Matter (2022)


光誘起ベイポクロミズムの発現


Chem. Lett. (2021)


結合異性化を起こすイオン液体


Inorg. Chem. (2021)


液体で創る配位高分子:架橋分子で次元性を制御する


Soft Matter (2020)


光と熱でイオン伝導度を自在制御


Chem. Commun. (2020)


光と熱でハイブリッド高分子を可逆構築


Macromolecules (2020)


多孔性配位高分子のオンデマンド合成:光で創るアモルファスMOF


Chem. Eur. J. (2018).


サーモクロミズム・蛍光発光・化学反応性を示すイオン液体


Chem. Eur. J. (2018)


アザクラウンエーテル系イオン液体


Phys. Chem. Chem. Phys. (2018)


サーモクロミック磁性イオン液体


Chem. Eur. J. (2017)


光で固まり、熱で液体に戻る ―イオン液体と配位高分子の転換―


Chem. Commun. (2016)


スピンクロスオーバーイオン液体


Chem. Commun. (2013)


ガス・蒸気に応答する多機能液体 ―色や磁性が変化―


Chem. Eur. J. (2012)


化学反応するイオン液体 ―ガス吸収で固液変化を起こす―



Chem. Eur. J. (2012)


特異な磁性流体 ―磁場で固まり方が変化―


Chem. Commun. (2011)



フェロセンをイオン液体化 ―多様な錯体が液体に―


Chem. Eur. J. (2012)


Chem. Lett. (2010)


溶媒検知フィルム ―色で溶媒・湿度・温度を判別―


Chem. Eur. J. (2014)