知的障害のある人たちのセルフ・アドボカシーへの支援

 知的障害のある人たちが、自分たち自身の権利を擁護する運動をセルフ・アドボカシーと言います。知的障害者の新しい社会運動です。

 知的障害のある人たちは、理解したり判断したり表現したりする能力が乏しいとみなされ、そうした能力を伸ばす機会も制約を受けてきたと言われています。彼らは、アメリカやヨーロッパでは1970年代、日本では1990年代から、「自分たち抜きに自分たちのことを決めてほしくない」という理念のもとで、自分たちのことを自分たちで決めるためのグループをつくりはじめました。そういうグループを、セルフ・アドボカシーグループ、あるいはピープルファーストといいます。日本では本人の会と呼んだりもします。

 この研究は、セルフ・アドボカシーへの支援に関するものです。知的障害のあるメンバーたちが「自分たちで決める」ということを理念とするグループで、支援者が果たすべき役割とは何か、知的障害のあるメンバーと支援者との関係はいかにあるべきか、といったことがテーマです。


知的障害のある人たちが編集する「フレンド新聞」の支援

5時頃から7時頃まで作業をします。各号の特集テーマを話し合って決めて、記事を集め、集まった記事をパソコンに打ち込みます。半分以上の時間がおしゃべりタイムなので、1ヶ月に1回ペースで行なっていますが、発行は年1号ペースです。
作業場所は、神戸大学鶴甲第2キャンパスにある、ヒューマン・コミュニティ創成研究センターです。

フレンド新聞1号

フレンド新聞2号

フレンド新聞3号

フレンド新聞4号

フレンド新聞5号

フレンド新聞6号

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フレンド新聞21号

フレンド新聞22号

フレンド新聞23号

フレンド新聞24号








「知的障害者の自立を支援する自助グループの活動に関する比較研究」

2001〜2002年度科学研究費補助金(若手研究B)

論文

 「セルフ・アドボカシーにおける本人と支援者との関係性変容」

 「セルフ・アドボカシーの支援をめぐる基本的視点〜支援者の属性と支援の内容に関する実証的研究〜」

その他の文章

 「本人活動で本人の力を再発見する」

 「セルフ・アドボカシー運動と福祉教育・ボランティア学習との連関」

 
翻訳

 グッドレイ「障害モデルにおけるセルフ・アドボカシーの位置づけ〜知的障害のある本人の支援における障害理解〜」

 シーゲル&カンター「セルフ・アドボカシー:個人および専門家に見られる変化」

データ

 分析済みデータ