「空蝉」時代

継承と改良
3年にわたって数々の実験を行ってきた「橋姫」だったが、機体のゆがみやねじ周りなど、老朽化が目立つようになった
このため、2012年春に新たにほむら4番目の機体、「空蝉」を製作した。源氏物語第三帖「空蝉」から取っている。
基本的な設計は橋姫を継承しているが、以下のような点が「橋姫」から変更された。
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中央の無線アンテナ用空洞の廃止

「橋姫」には機体中央部に無線機のアンテナのための空洞が用意されていた。しかし、
- 走行中に岩が引っ掛かり、抜け出せなくなる。
- 貴重なセンサー搭載用スペースを、アンテナ用空洞に割く必要がある。
- 設計上、センサー類の配線はすべて一度空洞部両横の狭い空間を通るため、メンテナンスが困難。
などの問題点が存在していた。
今回、外側を覆う板を非金属性の素材を用いることで、アンテナのために空洞を作らなくても送受信が可能となるよう改良した。
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電池・センサー搭載量の増加
上記空洞の廃止と、機体長をやや長くしたこと、配線の見直しなどによって、搭載量が1.5倍以上に増加した。
これにより、増加分をすべて電池に利用した場合、4000mAHのリチウムポリマー電池を、8本搭載から、最大12本搭載へと増加したことを意味する。
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モーターの固定方法の見直し
従来、モーターを交換する際には機体を一度開ける必要があったため、メンテナンスに時間がかかっていた。
今回、より簡単にモーターを取り外せるようにしたことで、モーター一つの交換時間が約1/3程度になった。


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2009 11/7更新