Seminar

ゼミ紹介

  環境経済学と,現代生活における諸問題について研究します。ゼミ参加希望者は,必ずしも経済学のバックグラウンドは必要としませんが,ゼミに入ったら基礎から勉強することが求められます。また,広い分野のトピックをあわせて勉強します。生態系サービスについて,生活の質や主観的福祉の測定について,発展の持続可能性について,社会保障や社会制度について,などです。
  そのために,なるべく新しくて面白くて読みやすく,中身もしっかりしているテキストを使いながら勉強します。 環境経済学のテキストと,心理学や行動学や持続可能性に関するテキストを交代で取り上げて総合的な学力を身につけます。 これまで読んだテキストは以下のものです。これからもこの類の書籍や論文を読み込んで学力をアップします。

2021年度

  • Dasgupta, P. (2021), The Economics of Biodiversity: Dasgupta Review
  • ウィリアム・ノードハウス(2015)『気候カジノ』,日経BP

2020年度

  • コロナウィルス感染拡大によりオンライン開催。
  • グループワーク
    • 扱ったトピック:COP地球温暖化とCOP生物多様性,IPCCとIPBES,炭素税と森林環境税,容器包装リサイクル法,環境ラベル,アメニティ,都市生態系(都市緑地),枯渇資源と再生可能エネルギー,食料安全保障,バーチャルウォーター,エコツーリズム,里山とコモンズ
    • 毎回のトピックについて,内容,歴史・経緯,問題点,論争点・今後の課題)を解説 •文献(書籍・論文),行政資料,インターネットで調べる •内容や歴史・経緯を解説する •論点や今後の課題(研究上の課題,政策上の課題)を提示する •自身の意見・コメントを述べる

2019年度(教員のイギリス在外研究につきオンライン開催)

  • 宇沢弘文(2015)『宇沢弘文の経済学 社会的共通資本の論理』,日本経済新聞社
  • 堤未果(2018)『日本が売られる』,幻冬舎新書
  • Edward B. Barbier (2015), Nature and Wealth, Palgrave Macmillan

2018年度

  • Inclusive Wealth Report 2018: Measuring Progress Toward Sustainability

2017年度

  • 伊藤公一朗(2017)『データ分析の力』,光文社新書
  • 依田高典(2016)『ココロの経済学』,ちくま新書
  • SEEA Experimental Ecosystem Accounting, United Nations Statistics Division

2016年度

  • Sachs, J. (2008), Common Wealth: Economics for a Crowded Planet(邦訳: 地球全体を幸福にする経済学), Allen Lane.
  • Sachs, J. (2005), The End of Poverty(邦訳:貧困の終焉), Penguin Press HC.
  • Deaton, A. (2013), The Great Escape: Health, Wealth, and the Origins of Inequality(邦訳:大脱出), Princeton University Press.
  • 細田衛士(2015)『資源の循環利用とはなにか』,岩波書店

2015年度

  • UNU-IHDP and UNEP (2012), Inclusive Wealth Report 2012,   Cambridge University Press.
  • UNU-IHDP and UNEP (2014), Inclusive Wealth Report 2014, Cambridge University Press.
  • Hanley et al. (2013), Introduction to Environmental Economics, Oxford University Press.
  • 吉田謙太郎(2013)『生物多様性と生態系サービスの経済学』,昭和堂
  • Dasgupta (2004), Human Well-Being and the Natural Environment(邦訳:サステイナビリティの経済学), Oxford University Press.
  • Dasgupta (2007), Economics(邦訳:1冊でわかる経済学), Oxford University Press.

2014年度

  • Kahneman (2011), Thinking, Fast and Slow(邦訳:ファスト&スロー), Allen Lane.
  • Stiglitz et al. (2010), Mis-Measuring Our Lives, The New Press.
  • 橘木俊詔(2014) 『幸福』,ミネルヴァ書房
  • 大竹文雄(2010)『日本の幸福度』,日本評論社

4年生と大学院生は,上記で身につけた学力をつかって研究に従事します。毎回交代でだれかが研究進捗を発表し,コメントをもらって,次の発表に向けて努力します。過去の研究論文タイトルは以下の様なものがあります。

  • モバイルデータを用いたトラベルコスト法による都市公園の経済価値評価
  • ヘドニック・アプローチを用いた公共施設の価値評価
  • 大学初年度生の社会関係資本とスポーツ観戦・応援の習慣の関係
  • 都市緑地における生物多様性の経済価値評価〜 社寺林に着目して〜
  • 自然型再開発リゾート施設の評価と可能性〜コンジョイント分析とベスト・ワースト・スケーリングを使って〜
  • Economic Valuation and Conservation of Urban Ecosystem (Master thesis)
  • 都市における生態系ディスサービス評価とコミュニティの対応(修士論文)
  • 飲料水販売に関する消費者行動分析 〜カンボジアと日本の比較〜
  • 再配達の社会的問題と有料化の可能性 〜支払意思額に着目して〜
  • 住環境,ストレス,ライフスタイルの関連分析 〜1人暮らしの大学生を事例に〜
  • Regional Sustainability and Internal Migration in China (Master thesis)
  • コミュニティバスの社会的機能~岡山県津山市ごんごバスを事例に~
  • 環境配慮行動の規定要因に関する研究 ―エコ購買行動を例に―
  • LSAを用いた緑地の価値評価~阪神間地域を対象として~
  • 日本における仕事満足度と幸福度~性差に着目して~
  • 都市生態系へのディスサービス~神戸市のイノシシを事例に~
  • 感情予測と防災行動の動機づけ
  • 食卓から見たバーチャルウォーター量推移予測
  • 子どもの成長に伴う夫婦満足度要因の変化
  • 六甲山生態系の経済価値評価
  • 環境と余暇活動および生活の質に関する研究
  • 時間割引率と関与形成
  • 意思決定戦略と多属性評価
  • 幸福度形成と外食行為

勉強や研究はけっこう体力が大事なので,週に一度は昼休みをつかって運動をして体力をつけます。教員優先で使えるテニスコートや,サッカー野球など。あんまり痛くないスポーツを好みます。消費してしまったカロリーを補うために,たまにビールなどを飲みに行きます。

ゼミ日常

  • 毎週   木曜日 
    • 学部(10時30分〜)
      • 4年生の卒業研究進捗報告
      • 3年生の輪読・グループワーク
      • 大学院生は自由参加
    • 大学院(13時30分ころ〜)
      • 研究発表・打ち合わせ
      • 研究プロジェクト関係のResearch Meeting
      • 学部生は自由参加
    • 発表の練習など,適宜,学部と大学院を合同開催とすることもある。
  • 毎週 月曜日の昼休み
    • 体力づくり(テニス)任意参加(いまコロナでできていない)

ゼミ行事(現在コロナで思うようにできない状況)

  • 4月 ゼミ開始
  • 10月 交流ゼミ(研究発表会:関西大学と)
  • 12月 忘年会
  • 1月 交流ゼミ(研究発表会:九州大学,明治学院大学,埼玉大学と)
  • 3月 卒業生送別会

OB/OGの進路

これまでの学部卒業生(23名)は次のような進路で活躍しています。

  • 大学院進学2名
  • 公務員5名
  • 銀行2名
  • 製造業4名
  • サービス業(商社,不動産,コンサルタント等)10名

記念写真 AY2020

7期目の卒業生 卒業おめでとう。コロナで不自由したと思うけどよくやってくれました。 2021.3

AY2018,2019の卒業生へ

私のイギリス在外研究(やコロナ禍)にともなって,卒業式で会うことができませんでした。卒業研究発表会のときにイギリスから届けた送辞を変わりに記す。

  卒業生のみなさん,研究発表お疲れさまでした。これで無事に卒業に向けた最後の一歩を進めたと思います。あとは元気に卒業の日を迎えられるように,神戸大学での残りの時間を大切にしてください。
  今年は1年間,姿を見せずにすみませんでした。私はいま英国ケンブリッジ大学での在外研究中です。この成果は来年からの神戸大学での教育・研究に反映させていきますので,OB・OGとしてこれからの学部をあたたかく見守ってください。
  昨年のラグビー・ワールドカップで日本チームは大健闘しましたが,イングランド・チームも準優勝という結果を残しました。みなさんもそこで目にしたかも知れませんが,イングランドでは “Passion and Pride(情熱と誇り)” という標語をいろんなところ(ユニフォームとか)で目にします。ケンブリッジ大学の研究者や学生も“Passion and Pride” に溢れているように見受けられます。実際,こちらに来て一番感心したのは,教員・学生の学問への情熱です。言うまでもなく,ケンブリッジ大学は世界中から最優秀の学生を集めている大学です。しかし私が驚いたのは彼らの学力ではなく,知に対する熱意です。日本の学生は,皆さんを見ればわかるように大変優秀です。しかし,世界の一流の人達と伍していくには,熱い情熱と高い誇りでも負けてはいけません。
  残念なことに,情熱というものは冷めてしまうものです。私自身,20年前,情熱をもってこの仕事をはじめました。しかし気づけば,いつの間にか学問を始めたときの熱さが冷めつつありました。そのことに気づき,たくさんの刺激を受けて新しい気持ちになれただけでも,この1年間は私にとって非常に重要でした。
  皆さんはいま,それぞれの新しい進路に対する,やる気・情熱に溢れていると思います。ぜひ,その気持を持ち続けてほしいです。しかし世の中には,皆さんの情熱に冷や水をかけてくる事,人があることも事実です。情熱を保つのはけっこう大変です。でもそういうときは,新たな道への一歩を進めたとき,つまり今の気持ちを思い出しましょう。みなさんを送り出すとき,みなさんの存在自体が私自身の20年前のことを思い出させてくれます。そういう意味でも,私は皆さんに感謝しています。
  大学で学んだことが直接役に立つことはあまりないでしょう。そういうものです。しかし,大学で学んだことは皆さんの可能性を格段に広げているはずです。情熱と誇りをもって,ぜひ大きな仕事をしてください。
  最後に,私のゼミ生二人には,1年間教員らしいことを十分にできずにすまなかったと思っています。にもかかわらず,立派な論文を書いてくれました。私はどこかに隠れているくらいのほうがよいのではと思わせるほどです。私は,3月25日の朝に帰国します。最後に証書くらいは直接渡したいので,なんとか会得たらと思います。他のみなさんにも会えたら嬉しく思います。
                                                                                            2月の晴れた土曜日
                                                                                          英国ケンブリッジにて

(後記:結局,コロナ禍で会えませんでした。落ち着いたらぜひ会いましょう!)

記念写真 AY2017

4期目の卒業生 卒業おめでとう 2018.3
三宮で納涼のビール 2017.8

記念写真 AY2016

3期目の卒業生 卒業おめでとう

記念写真 AY2015

卒業おめでとうございます。2期目の卒業生です 2016.3
東京にて。ついでに卒業生にも会えました。 2016.2
九大・明学との合同ゼミ。今年度は神戸にお招きしました。2016.1
今年も関西大学六甲山荘で合同研究発表会をしました。 2015.10

記念写真 AY2014

卒業おめでとうございます。1期生です。2015.3
九州にも遠征して研究発表します。(福岡箱崎にて)2015.1
研究発表は緊張感があります。(六甲山荘にて) 2014.10