第22号(2006年8月号[06/8/1発行])
ようやく長かった梅雨が明けて、いきなり夏真っ盛りになりました。蒸し暑さは和らいだものの、暑さは相変わらずです。この時期、水分不足に伴う尿量減少が誘因となる細菌性の膀胱炎や、エアコンによる外気と室内との温度差により、いわゆる夏風邪をひかれてしまうリウマチ患者様が多数おられます。リウマトレックス(R)やステロイド剤などの免疫抑制剤を使用されている患者様は、リウマチ治療薬のために免疫力が抑えられていますので、軽い感染症でも、容易にこじらせて腎盂炎・腎炎や肺炎を患ってしまいますので、注意が必要です。水やお茶による水分摂取を十分に行うとともに、汗をかいたらこまめに着替えて、これらの病気を予防しましょう。また、夏場であっても、外出から帰宅された場合には、手洗いとうがいを励行いただきますようにお願いします。
7月のリウマチ教室より:リウマチの食生活について
7月のリウマチ教室で、管理栄養士の山本育子先生に、食生活のワンポイントアドバイスという演題で講演を行っていただきました。リウマチに限らず、食事療法の要点は、食事のメニュー、量、味付け、食べ方、その他の、「バランスが良いこと」が、とても大切であるとのことでした。リウマチを悪化させる、あるいは、改善させる「食品」というのは、今日、明らかになっているものはありません。病気のありなしに関わらず、食生活は豊かな人生に重要ですので、特定の食品に偏ることなく、また、カロリーを取りすぎることなく、バランス良く、規則正しく、適度な量の食事を取って頂きますようにお願いします。
なお、しばしばリウマチと合併する糖尿病、高血圧症、高脂血症などの病気の治療に必要な食事療法について、管理栄養士による栄養指導を、院内の栄養指導室で受けることができます。栄養指導は予約制で、医師の処方が必要ですので、ご希望の場合は、主治医か外来看護師にご相談ください。
外来化学療法室でレミケード®の点滴を始めます
本年4月の診療報酬改定に伴い、悪性腫瘍への化学療法薬と同様に、関節リウマチに対して非常に有効な生物学的製剤であるインフリキシマブ(レミケード®)の外来での点滴に対して、外来化学療法加算が保険で認められるようになりました。これにより、レミケード®の点滴を、外来化学療法専用の外来化学療法室で、より安全かつ快適に行うことが可能となりました。外来化学療法室は、専任の薬剤師と専門看護師が常勤する、点滴専用のリクライニングソファー、ベッド及び液晶テレビ(有料)などを備えた施設で、外来診療棟3階にあります(写真と地図参照)。今春以降、整形外科及び外来化学療法室のスタッフの間で調整を進めて参りましたが、整形外科では、レミケード®の点滴を木曜日午前に外来化学療法室で行うことになりました。3回目以降のレミケード®の点滴は、原則、木曜日の午前中に完全予約制で行いますので、現在、水曜日に点滴を受けておられる患者様は、点滴がある月は、木曜日午前に受診して頂きますようにお願いします。詳細は、対象になる患者様に直接ご説明申し上げます。
皆様のご理解とご協力をどうかよろしくお願い申し上げます。
外来化学療法室の外観 外来化学療法室の内部 外来化学療法室への行き方



いよいよ夏本番です。日差しの強いこの時期の外出時には、帽子や日傘をお持ちになって、直射日光に当たり過ぎないようにご注意下さい。それでは、皆様、楽しい夏をお過ごしください。
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