研究内容

○プレスリリースした研究成果より

冬季の常緑針葉樹の光合成調節に関わるタンパク質を発見 ~針葉樹の生態系の理解や林業への応用の可能性~

シアノバクテリアの光化学系I単量体IsiA超複合体の立体構造解明 ~集光性色素タンパク質の進化を紐解く契機に~

始原的なシアノバクテリアの光化学系I複合体の立体構造を解明 ~光合成生物の進化を紐解くきっかけに~

珪藻の光化学系II-集光性色素タンパク質超分子複合体の立体構造解明 ~集光性色素タンパク質の進化を紐解く糸口に~

光合成真核生物で初の光化学系I複合体の多量体構造を解明 ~原核生物から真核生物への進化を解明する糸口に~

野生型の細胞が強い光でも生育できる遺伝子を発見 ―光合成による有用物質生産を効率化する新技術―

鉄欠乏環境で耐え忍ぶための光合成反応:isiA遺伝子の多様な発現機構と機能の解明

進化すると色素タンパク質が増える? 珪藻の光化学系I-集光性色素タンパク質複合体の立体構造解明

目に見える光がなくても大丈夫!?遠赤色光で光合成を行えるシアノバクテリアの秘密を解明

四量体を形成する光化学系Iの立体構造を解明 ~光合成生物の適応進化を解明する手がかりに~

褐色を呈する光化学系II-集光性色素タンパク質複合体の立体構造を解明

植物が強すぎる光エネルギーを逃がす新たな仕組みが見つかる

光合成装置の巨大な複合体の存在が明らかに

○カロテノイドの励起緩和ダイナミクス

ポリエンの一種であるカロテノイドは、多種多様な構造(750種以上)を持ったものが知られており、生体中において、増刊剤や光障害防御剤としての機能を持っています。カロテノイドの励起緩和ダイナミクスの観測を行い、共役構造や機能との関連を検討しています(最近の研究成果についてはこちら)。


ベータカロテン

○光合成色素タンパク質複合体におけるエネルギー移動・電子移動

光合成色素系は、様々な色の光を吸収し、電気エネルギーに変換を行う反応中心へと光エネルギーを効率よく伝達する分子配列系です。種々の光合成生物について、また、異なる環境下で生育した光合成生物について時間分解蛍光スペクトルの測定を行い、構成色素(クロロフィル、カロテノイド、ビリンタンパク質)がタンパク質中に取り込まれて整列することにより新たに生じる機能について調べています(最近の研究成果についてはこちら)。


光捕集タンパク質の時間分解蛍光スペクトル

○超短パルスレーザーを光源とした分光法の開発

上述の励起緩和ダイナミクスやエネルギー移動・電子移動は、超高速過程です。これらの過程を観測するために、超短パルスレーザーを用いた時間分解分光法の開発を行っています(最近の研究成果についてはこちら)。