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タマネギ

(学名 Allium cepa L. 英名 onion ユリ科)

(来歴と品種)
タマネギは中央アジア原産で、日本には江戸時代末期に導入された。作型は北海道での春まき栽培と本州全般にみられる秋まき栽培に大きくわけられる。品種は結球開始の早晩によって極早生種から晩生種まで分類される。早生種は比較的短い日長で肥大を開始し、晩生種は長い日長を必要とする。

(栽培のポイント)
タマネギは緑植物体バーナリゼーション型の野菜で花芽分化は大きくなった苗が13℃以下の低温にあうと誘導される。そのため、早まきすると苗が大苗になりすぎて冬の寒さに感応して花芽分化し、抽台(不時抽台)することがある。反対に遅蒔きは小苗になり、抽台のおそれはないが越冬率が低く収量が低下する原因となる。そこでなるべく大苗を植えつつも抽台をできるだけ少なくなるような調和のとれた栽培が多収につながる。

(作型の特徴)
春まき栽培夏が冷涼な北海道で行われている作型で、3月上旬に種まきをする。品種は晩抽性で長日・高温期に肥大がよい晩生の札幌黄系統の一代雑種が多く利用されている。
秋まき栽培畑での越冬が可能な地域で行われる作型で、出荷期や利用の仕方で次の4つのタイプがある。
1:青切り栽培…3〜4月に収穫し、首部を切って短期間に出荷する。早生種が用いられる。
2:普通栽培4月中旬から収穫する。温暖な地帯の砂質土に適し、早生・中生種が用いられる。
3:葉タマネギ栽培ネギ類がとう立ちして市場に少ないころに玉がやや肥大したものを葉付きで出荷する。極早生〜早生種が適する。
4:貯蔵栽培玉が十分に肥大し、茎葉が倒伏して枯れるころ収穫したものをしばらく貯蔵しておき、8〜10月に出荷する。品種は腐敗しにくく、ほう芽の遅い晩生種が適する。

(病気・害虫)

べと病・黒穂病・白色疫病・乾腐病・灰色腐敗病・ネギアザミウマ・タマネギバエ