バタビア号.
オランダ東インド会社(オランダ語では,Vereenigde Oostindische Compagnie:略称VOC)は,
1602年3月20日にオランダで設立され,世界最初の株式会社と言われています.
東インド会社が活躍した17世紀はオランダの黄金時代であり,
江戸時代であったわが国にもオランダ東インド会社の船が来航しました.
フレフォラント州の州都であるレリスタッド近郊のバタビアワーフには,
当時海洋貿易に活躍したバタビア号とゼフェン・プロフィンシエン号という2隻の木造船のレプリカが
展示されています.
1985年より船の再建造が始まり,
1995年にベアトリクス女王より正式にバタビアと名づけられました.
再現された船のうちバタビア号は長さ55 m,高さ56 mであり,
多くのボランティアの手を借りながら,17世紀当時と同じ材料を使って同じ工法で手作業で作られたようです.
バタビアワーフからアイゼル湖をのぞむ.
バタビアワーフへ行き,バタビア号を見たという事実を知ったのは,実のところ, 翌日のことでありました. オランダに滞在している貴重な機会ですから, 観光地めぐりに休日を使うのはもったいないなく思い,また, 有名な観光地は帰国しても訪れる機会があるんやないかなと思って, あまり知られていない場所に行くことにしました. このバタビア号に関しても同じでして, レリスタッド駅がフレフォラント州の南側・東側干拓地を走るNSの終点であり, 干拓でできた州はどんな土地なのか興味をもったついでに, アイゼル湖まで散歩してみようと思い立ってのことでした. バタビアワーフにたどり着いたのは,単なる偶然なのであります. なお,フレフォラント州は,州全域がアイセル湖南東部分のゾイデル海開発により誕生した干拓地であり, オランダの12州の中で最も新しい州です.州の発足は,1986年1月1日です. 南側・東側干拓地に加えて, フリースラント州ならびにオーファーアイセル州と境界を接する北東干拓地があります.
レリスタッドの街.
レリスタッドの街.左に見えるのが灯台.
バタビアワーフの入り口.
バタビア号を見た翌日に,レリスタッドへ出かけたことをUffink先生に話したところ,
「それって,バタビア号やで」と,教えていただきました.
恥ずかしながら,バタビア号ということすら知らなかったのです.
オランダ人にとって,VOCの活躍は1つの誇りのようでして,
熱く教えていただきました.
前述のように,干拓地を歩きながら,アイゼル湖を見るだけが目的でしたから,
レリスタッド駅に到着すると駅前の広場周辺を少しぶらついて,
アイゼル湖に歩を進めました.
オランダは目標となる高い構造物があまりなく,またフラットな国です.
ガイドブックにレリスタッドは記載されていませんから,
前もって購入しておいたオランダの詳細道路地図(約3kg)を背負って,
日ごろの運動不足解消をかねて閑静な街中をうろうろしながら進みました.
アイゼル湖近くになると灯台らしき構造物が見えてきましたから,
それを目指して歩くこと約1時間.
アウトレットモールにたどり着きました.バタビアワーフです.
バタビア号とは知らずに,写真をパチリ.
お目当てのアイゼル湖をパチリ.
お腹もすいたことですから,
パンケーキ屋さんに入って,その後,アウトレットモールをちょっとだけぶらぶら.
とりあえず目的を果たせたので,
わずか1時間程度でバタビアワーフを後にして,
レリスタッド駅までまたまた1時間歩いたのでありました.
もう少し情報を集めて行くべきやったなと,後悔したのは後日のことでありました.