■報告者(共同報告の場合は代表者)
□氏名:山梨宗治
■報告題目(40字以内):1000人の現状と声調査研究 パート1
障害者から見た家族と病者本人リカバリーの研究

■発表要旨(2,000字以内)[註、文献、図表等を含む]:

テーマ:全国統計における家族とその本人の回復関係
1.調査結果
家族は発病要因とされていなかったが今回の調査では重要な発病要因のひとつであることが明かになった。
a)発病原因の従来説と差異について
今までは家族は病者の発病原因ではないと定説ではされている。2009年に発病原因の調査:複数回答をすると467人中父親(262)母親(236)を上げている。

a-2)2012年人権調査での設問「今現在地域生活をしていて、人権侵害を加えた人を具体的に記入ください」からは、複数回答者143人中、両親が最も多く46人19.2%を記載している。

b)場所からみる人権侵害
権利侵害受ける相手は2012年の調査では153人中53人と、近所での人権侵害が最も多い。
c)入院時の状況
初めて入院したとき誰に進められたか766中単回答では両親48.9%。入院時の同伴者の複数回答では458人中58.1%が、両親をあげている。
d)入院時の状況
図からすると入院中経験中で受けた人権侵害で一番辛かったことが数多くある。

2.考 察
調査結果a)地域生活でも発病要因に両親は関係性がないとは言えないだろう。調査結果b)地域の理解が薄いため、多くの偏見により家庭内では人権侵害を与えてしまう。このような地域不理解の中で進んでいくと結果入院にいたる。調査結果c)よって、入院時は患者から見れば、親に入院させられた事実になっていく。調査結果d)から見れば、入院での人権侵害は社会で公表されないまま数多く起きている。隔離や拘禁は病者の恨みとして、山積していくことがわかる。このような悪性の体験を経験したことは親への恨みとなり退院後も親への過剰な悪性反応を起こしてしまう。
3.結 論
 発病に親子関係が深く関わっており、現在の入院時の対応は親子関係を著しく悪化させる。この悪循環を断ち切る為には家族含めたサボートや治療体制が必要である。

参考文献:精神医療ユーザーアンケート1000人の声シリーズ
・精神障害者の権利擁護 調査2009年度調査報告書
・精神障害者の権利擁護 調査2012年調査結果