2010年度ゼミ生の募集について |
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1.吉井はどんな研究をしているのか 私の研究対象は、旧社会主義国であるロシアと中・東欧諸国での市場経済への移行問題です。1990年代前半頃までは、ソ連・ロシア経済が研究の中心でしたが、現在の研究の軸は中・東欧経済、とりわけルーマニア経済に移っています。ただし、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)を研究する科研の研究代表者になったので、ロシア経済の研究へも回帰中です。来年、『BRICs経済図説』と『ロシア経済』』という本を出す予定です。買って下さい(笑)。 また、市場経済移行の後、中・東欧でどのような経済システムが出来上がるのかを考えるため、日本やEUの経済システムとはどのようなものかにも関心を持っています。ということで、今はEUIJ関西のメンバーです。 どのような本や論文を書いているかは、私のホームページにある履歴、著作などのページを見て下さい。 2.どのような学生にきて欲しいか ロシアや中・東欧経済を研究しているわけですから、もちろんこういう国々の市場経済移行に関心を持っている学生を歓迎と言いたいところです。 ロシアは、かつてのソ連時代にはアメリカと並ぶ二台大国の一つでしたし、現在はBRICsとして、これからの成長が期待される国です。また、中・東欧諸国もEU加盟を達成し、日本企業の進出も進み、私たち日本との関係も深まってきています。こういう国々を勉強する学生がたくさんいて欲しいな、と思います。 とは言っても、中国やアジア諸国と違って、ロシアや中・東欧諸国の市場経済移行に関心をもつ学生が1学年に何名もいるとは思えません。いたらおかしい! ということで、ゼミでは旧社会主義国の経済問題や移行問題を必ず取り上げるという訳ではありません。日本、米国、旧社会主義国を含む欧州、アジア太平洋地域諸国の幅広い経済問題を基礎的な経済学の知識を利用しながらゼミ生と一緒になって考えてきました。テキストの輪読では、単にテキストの説明に終らないよう、幾つかの課題を事前に与えて、それに答える形で発表をしてもらっています。 ただし、三ゼミなどの対抗ゼミは、ロシアや中・東欧諸国についての議論が中心になることが多いので、対抗ゼミの前にはロシアや中・東欧諸国の勉強をすることになります。今年は、田畑ゼミ(大阪市大)、溝端ゼミ(京都大)との"3"ゼミを12月に行うので、3年生はロシアの労働問題について勉強中です。 3.ゼミ生の募集数を絞っている理由 ゼミは私の研究室で行います。募集数を絞っているのは、部屋が狭いから。今年は3・4年生合同で行っていました。残念ながら13名以上は研究室に入らないので、来年はまた3年生、4年生別々に行うことになりそうです。
結論:皆さんの周りに広がっている色々な問題を経済(学)の視点から積極的、意欲的に勉強してみたいと思っている学生を求めます。 |