2006年度ゼミ生の募集について

 2005年度は後期に「ロシア・東欧経済論」の講義がありますので、このゼミに興味を持った皆さんのほとんどは私の顔やどんな講義をするかは知っているかと思います。しかし、吉井の顔も見たことがないという人もいるかもしれませんし、ゼミでどんなことをするかは分らないでしょう。"YOSHII, Who? 吉井って誰だ?"という状態から、このページを読んで、もしかしてゼミの選択の参考になれば幸いです。
『神戸大学案内2005-2006』より

1.吉井はどんな研究をしているのか
 私の研究対象は、ロシアと中・東欧諸国の経済であり、このような旧社会主義国における市場経済への移行問題に関心があります。以前は、ソ連・ロシア経済が研究の中心でしたが、研究の軸は中・東欧経済、とりわけルーマニア経済に移っています。また、市場経済移行の後、どのような経済システムが出来上がるのかを考えるため、日本やEUの経済システムとはどのようなものかにも関心を持っています。どのような本や論文を書いているかは、私のホームページにある履歴、著作などのページを見て下さい

2.どのような学生にきて欲しいか

 ロシアや中・東欧経済を研究しているわけですから、もちろん旧社会主義国の市場経済移行に関心を持っている学生を歓迎と言いたいところです。ロシアは、BRICsのうちの1カ国で、これからの成長が期待される国ですし、中・東欧諸国もEU加盟を達成し(あるいはまもなく加盟し)、日本企業の進出も進み、私たち日本との関係も深まってきています。とは言っても、中国やアジア諸国と違って、ロシアや中・東欧諸国の市場経済移行に関心をもつ学生が1学年に10名もいるとは思えません。いたらおかしい!また、普通の学生に私の研究対象を押し付けようとも思いません。

 ということで、ゼミでは旧社会主義国の経済問題や移行問題を必ず取り上げるという訳ではありません。日本、米国、旧社会主義国を含む欧州、アジア太平洋地域諸国の幅広い経済問題を基礎的な経済学の知識を利用しながらゼミ生と一緒になって考えてきました。テキストの輪読では、単にテキストの説明に終らないよう、幾つかの課題を事前に与えて、それに答える形で発表をしてもらっています。

3年次のテキスト
2005年生 昼間主 大津定美・吉井昌彦『ロシア・東欧経済論』ミネルヴァ書房
2004年生 昼間主 植松忠博・小川一夫『日本経済論』ミネルヴァ書房
2003年生 昼間主 小川一夫・得津一郎『日本経済:実証分析のすすめ』有斐閣ブックス
2002年生 昼間主 前期は雑多なもの、後期は溝端・吉井『市場経済移行論』
1999年生 昼間主 小野善康『景気と経済政策』岩波新書
夜間主 日本経済新聞『ゼミナール日本経済』
1998年生 昼間主 OECD, "World in 2020"
1997年生 昼間主 酒井泰弘『情報の経済学』東洋経済新報社
また、『経済財政白書』(経済白書)を読んでもらって、日本経済の現状について勉強してもらっています。
*2000年度と2001年度は、2001年度に在外研究で1年間日本を留守にしたため、ゼミをとりませんでした。

 2005年は、せっかく『ロシア・東欧経済論』のテキストも出版されたし、どうも就職の面接で「何を勉強しましたか?」と聞かれて、先生がロシア・東欧経済なのに、日本経済のテキストを勉強しましたというと奇異らしい、ということで、ロシア・東欧経済のお勉強をしていますが、来年度は分りません。新ゼミ生とのご相談です。

結論:皆さんの周りに広がっている色々な問題を経済(学)の視点から積極的、意欲的に勉強してみたいと思っている学生を求めます。

3.ゼミでは何をするのか
3年次
ミクロ・マクロ経済学の勉強を随時取り入れながら、日本や世界の経済の現況を俯瞰できるようなテキストを読みたいと思います。EconomistやFinancial Timesなどのエッセーも読んで、英語の勉強もできればと思っています。なお、テキストはゼミ生と相談の上決めていきます。
三ゼミはこれまで参加したことはありませんでしたが、今年は初参加しています。来年度以降もできれば三ゼミへの参加は続けたいと思いますが、対外ゼミ討論会に参加しない場合は、ゼミ内討論会を行います。
1ヶ月に1冊くらいは教科書や小説やコミック以外の本を読もう。
工場見学
これまでに白鶴、川崎重工業明石工場、コープこうべ食品工場、キリン神戸工場、アサヒビール西宮工場、MCC食品、日清食品などへ行っています。
拙宅でバーベキュー大会をしてきました(OBも参加)。
 ただ私もずいぶんと体力が落ちてきたので、いつまで続くことか?
コンパ: 最近とみに弱くなりましたが、酒を飲むことは嫌いではありません。
その他、相談に応じます。
4年次
卒論の作成を行います。

ちなみに、2005年3月卒業生の卒論のタイトルは次のようなものでした。

京都議定書の実行可能性と排出量取引について
エネルギーから地球環境、経済を考える〜電気エネルギー・京都議定書・分散型電源〜
市場競争と消費者の利益
ロシア経済〜市場経済移行過程における民営化について〜
日本の社会主義的側面
ジャパニメーションはどこへ行くのか
日本における公営企業の民営化について〜国鉄の分割・民営化の事例〜
日本のマンガ〜世界に誇るマンガ〜
一度くらい最優秀論文章をとってもらいたいものですが・・・

希望があれば、ゼミ旅行。
これまでに行った所:城崎、フルーツフラワーパーク、
鈴鹿・長島温泉、神戸セミナーハウス(ゼミ合宿)など

4.吉井ゼミを出たらどうなる?
(昼間主のみ)

0 就  職  先
メーカー 金融 サービス・流通 公務員 大学院 その他
1994年度生 12 0 2 3 2 1 0 4
1995年度生 11 1 3 3 2 1 1 2
1996年度生 9 2 2 1 1 4 0 3
1997年度生 5 4 0 3 1 1 1 3
1998年度生 8 1 3 0 0 3 0 3
1999年度生 7 5 4 1 1 2 1 3
2002年度生 4 7 3 1 1 1 1 4
2003年度生 7 3 3 1 2 0 1 1(2)
2004年度生 10 1 4 4 2 1 0 1
2005年度生 4 5

ゼミのOB・OGには『昌湊』を年1回お送りし、ゼミの近況をお伝えしています。

5.希望者が定員を越えたときの選抜方法
書類審査で決定します。
上に書いたような問題意識をもって、ゼミに活発に参加してくれそうな人を(直感で)選びます。
成績はいいにこしたことはありませんが、すべてではありません。

6.吉井って?
学歴・職歴はこのホームページにあるのでそれ以外だと、
・小さな頃に住んでいた所は研究室から見えます。
・神戸っ子か、というと違います。関西弁はしゃべれません。
趣味
・昔は、よくあるパターンで、読書と映画と音楽
大学・大学院時代に本は年100冊、映画も年100本がノルマでした。
・今はかなり無趣味
強いてあげれば、サッカーを見に行くことと、出張中にオペラやコンサートへ行くことか?
最近の口癖
「仕事は嫌いだ!」

7.ゼミ生一言集(順不同です)
2005年11月の一言
アットホームなゼミといえばここ☆
ロシア時間なゼミです。
「自由と自己責任」それが吉井ゼミ!
吉井先生はとってもいい人です。そして、ゼミはかなり自由です。自分たちの希望通りになります。なので、あたりはずれはメンバー次第かな〜★☆
部活でゼミを休んだのに、その時のレジュメが自宅に郵送されてきました。そんな優しい先生ですよ◎もちろん皆仲良しー。
自分の幅を拡げたい人は吉井ゼミが絶対お勧めです☆
なごやかな雰囲気で楽しいゼミです!
天下統一!!
ゼミでは学部の講義中の先生とは違う顔が見れます。 みんなカモン!
身近なニュースから世界の経済まで、幅広く学べ(←もちろんやりたいことがあれば取り入れてもらえます)工場見学にも行けたりする楽しいゼミです。ゼミ生の仲も良くいつも和やかな雰囲気です☆吉井ゼミ、オススメです!
吉井先生の講義スタイル・内容に興味を持たれた方は是非!
ロシアは寒い国やけど吉井ゼミはあったかいですよ

2004年11月の一言
4回生は今卒論制作に取り組んでいます。吉井ゼミは卒論のテーマの規制がほとんどないので皆自分のやりたいことを自由に研究しています。専攻にとらわれたくない人は是非!
色々なことが勉強できる楽しいゼミです。
先生はとてもやさしくて、授業も毎回ワイワイ楽しくやってます。
一つの分野にとらわれず色んな分野の話が聞けます。みんな仲良くたのしいよ。
自分が自分でいられる場所、それが吉井ゼミ。
明るく、元気で楽しいゼミ!!
やりたいことが決まってないならとりあえず吉井ゼミがおすすめです。
自分のやりたいことが出来る。やりたくない人は何もしなくてOK!!
吉井ゼミでは何事も積極性が問われます。受身ではダメです。従って、ゼミを休みたいときは積極的に「カゼひいたんで休みます」と言いましょう。
明るく楽しく、ほんわかとしたノリのゼミです。
ロシア・東欧の事は全くしてません。少しはしてほしいくらいです。ですから、この分野に興味が全く無くても大丈夫です。まあ、入って後悔はしません。
自ら何を学びたいか、どのように学びたいかなど希望すれば、それにきちんと応えてもらえる、自主性が尊重されるゼミだと思います。
幅広い知識を身につけられる。 アットホーム吉井ゼミ。
自分達で決めれるところが良い。
吉井教授は「仏」です!!

6.質問がある場合
メールをお送りください。

それでは、皆さん、自分にあったゼミを選んでください。Good Luck!