第41号(2008年4月号[08/4/1発行])
春が来た。
 長かった冬が終わり、待ちに待った春がやって来ました。幸いなことに、リウマチの大敵である寒さとは、これでしばらくお別れです。ただし、「花冷え」という言葉がありますように、春になってからも、突然に寒い日もありますので、くれぐれも油断されることなく、気温の変化に応じて服装を調整して、体を冷やさない、また、汗をかいたままにしないように、お願い致します。
 さて、4月は、新年度の始まりでもあります。進学や就職、転居など、環境の変化は、良い意味でも悪い意味でも、体と心の調子に影響を与える場合があります。体調が不良のときには、無理をせず、速やかにかかりつけ医を受診するようにお願いします。
 ところで、新年度に際して、何か新しいことを始めてみませんか。
1. リウマチ友の会へ加入しましょう
 福祉と医療が厳しい環境に置かれる中にあって、新薬の承認の促進、リウマチ標榜科の設立、専門病院の拡充、患者さん同士の交流や情報交換などに、関節リウマチの患者さんにより設立された日本リウマチ友の会は、大きな役割を果たしています。神戸大学整形外科リウマチ診療部門では、リウマチ友の会の活動を積極的に支援しております。近年、インターネットなどでも様々な情報が入手可能になりましたが、会誌「流(ながれ)」は大変充実した内容であり、他に代え難いものです。現在ご加入でない皆様は、是非、加入をご検討ください。入会案内は、整形外科外来にも用意しておりますので、必要な方は、主治医あるいは看護師にお声かけください。
問い合わせ先:社団法人 日本リウマチ友の会
住所:〒101-0047 東京都千代田区内神田2-7-7 新内神田ビル3階(月曜〜金曜 9:30〜16:30 土・日・祝日休)
電話番号:03-3258-6565
2. 運動を始めましょう
 冬の間に、ついつい「出不精」になってしまっていませんか。スポーツとまで行かなくても、散歩とリウマチ体操を日課とするだけでも、適度な運動量になります。気候が穏やかで様々な花が咲いているこの時期の散歩は、本当に楽しいものです。もちろん、無理はいけませんが、体調と相談しながら、お花見を兼ねて、外出してください。ただし、帰宅したときには、手洗いとうがいを忘れずに行ってくださいね。
3. 歯医者さんに行きましょう
 歯科には、歯が痛くなったときに行けばよいとお考えではないでしょうか。リウマチの痛みと炎症を和らげるために、消炎鎮痛剤を常時服用しているリウマチ患者さんは、虫歯や歯周病の痛みに鈍感になっています。そのため、痛みを感じないうちに、ひどい虫歯や歯周病になってしまっていることが、残念ながら、しばしばあります。そこで、特に症状がなくても、半年に1回程度、歯の定期健診と歯石の除去を受けることが、とても重要です。顎関節にリウマチの症状があって口が開けにくいために、歯科に行きたくないという方がときどきおられますが、健診と歯石の除去は、虫歯の処置をするより、はるかに短時間で終了しますので、顎関節への負担はずっと少なくてすみます。この春こそは歯科を受診して、虫歯や歯周病の予防と早期治療を行いましょう。
兵庫県にお住まいで、お近くの歯科医が分からない場合は、兵庫県歯科医師会にご相談ください。
問い合わせ先: 社団法人  兵庫県歯科医師会
住所: 〒650-0003 神戸市中央区山本通5-7-18  電話番号:078-351-4181
4. 自分の骨の量を知りましょう 
 この度、大学病院の放射線部で、骨塩定量検査(DEXA)を即日行うことが可能になりましたので、リウマチ外来に通院されている皆様には、1年に1回程度、定期的に骨塩定量検査を受けて頂きたく思います。自分の骨の量を正確に知ることは、骨粗鬆症の予防に努めるために、とても重要です。骨塩定量検査をご希望の方は、主治医までお申し出ください。

電子カルテ導入に伴う診療遅延のお詫び
 3月1日より、電子カルテが新たに導入されましたが、システムの不都合がまだ十分に改善されていないことから、大幅な診療の遅延が生じておりますことを、深くお詫び申し上げます。

整形外科リウマチ教室のご案内
 整形外科では、関節リウマチの皆様とご家族に、関節リウマチについての理解を深めて頂いて、日常生活の中で、より良い療養ができますように、2003年より、整形外科リウマチ教室を開催しております。教室は、毎月最終木曜日、午後1時から2時に、定期的に開催しております。ただし、事情により、最終週に開催が困難な場合には、第3週目(5週目まである場合は4週目)に変更させて頂きます。また、神緑会館を使用できない場合には、会場が変更になります。お手数ですが、最新のリウマチだより、あるいは、大学病院ホームページで、日時と会場を予めご確認の上、来院いただけますように、お願い致します。
 講演は、予約不要、参加費無料ですので、他の医療機関や診療科で治療を受けておられる方も、ご自由に参加下さい。教室では、療養に役立てて頂くために、関節リウマチの治療法、健康維持法や、保健制度など、様々な話題を取り上げております。参加頂いている皆様は、リウマチ教室を、患者相互や、患者と医療従事者の交流の場として活用されておられますので、初めての方も、安心してご参加ください。
 講演後に、時間が許す限り、個別の療養や治療に関する相談に応じておりますが、診察そのものは、リウマチ教室ではできません。リウマチかどうか分からない場合などは、まずは、お近くの医療機関で診察と検査を受けて頂きますように、お願いいたします。
 4月のリウマチ教室は、保健学研究科の柱本照准教授に、関節リウマチの様々な合併症についての講演を行って頂く予定です。5月は、リハビリテーション部の杉山幸一理学療法士に、腰痛・膝痛を減らす運動についての講演を、6月は、薬剤部の矢島空弓薬剤師に、リウマチのお薬についての講演を行って頂く予定です。是非、ご出席ください。

 それでは、皆様、お花見を楽しんで来て下さいね。

翌月のリウマチだよりはこちら 
リウマチだよりのリストに戻るhttp://www.nrat.or.jp/index.htmlhttp://www.hda.or.jp/index.htmlriumachi_bianri0805.htmlriumachidayori.htmlshapeimage_1_link_0shapeimage_1_link_1shapeimage_1_link_2shapeimage_1_link_3

神戸大学整形外科リウマチだより(Web版)