研究テーマ

イネを使った遺伝学・育種学の研究

世界人口の急激な増加への対処の一つである食料増産のために、新品種の育成と同時に
農業形質遺伝子の同定が急務となっている。一方、これまで人間が利用してない穀物遺伝子は
ゲノム中の90%以上存在すると推測されている。世界三大穀物の一つであるイネを用いて、
新品種育成と有用遺伝子の同定のための基盤を確立することを目的とする。

開花期などの農業上重要な形質について、多様な品種や系統が知られているが、その遺伝様式
や作用については不明な点が多い。品種や系統、F2などの交雑系統群を使って、形態形質の
遺伝分析を行い、多様な形質を支配する遺伝子を探索し、その同定へ向けて分析をすすめている。

表現形質の評価と管理の改良

穀物や野菜などの育種の現場や遺伝学研究のために、数千〜数万系統の表現形質を複数測り、
かつ正確なデータが求められる。従来の「紙とエンピツ」での調査方法は非現実的であり、
多大な時間と労力と同時に人為的な誤りも増えて、表現形質の収集や管理が複雑になる。
以上のことを克服するために、コンピューターのシステムを最大限活用しながら、植物の品種や
系統ならびに個体の質的形質や量的形質を、誰にでも、素早くかつ正確に測定・収集・管理する
システムを開発し、現在も改良を行っている。

集団遺伝学を利用した遺伝子同定と穀物進化の解明

生物の全ゲノム塩基配列が次々と公表され、系統間や個体間のDNA多型に注目が集まって
いる。一般に穀物はこれまで様々な選抜を受けてきたと考えられる。このため、選抜による
穀物遺伝子の多様性の変化を示すモデルを考案し、トウモロコシやイネで適用できることが
わかった。トウモロコシやイネの選抜遺伝子を同定し、遺伝子レベルでの穀物の進化過程を
明らかにする。

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