情報科学演習I ネットワーク・コミュニケーションの実態

担当:西田健志

ネットワーク・コミュニケーションの実態を身を以て味わいましょう

目次

  1. Twitter とあわせて使うと便利なツール
  2. 行動とコミュニケーションの好循環
  3. 情報摂取の偏り

Twitter とあわせて使うと便利なツール

私のせいで Twitter のヘビーユーザーになってしまったみなさんは既にスマホ用アプリなどいろいろ試してみたりしている頃かと思いますが、 Twitter にはほかにも、あわせて使うと便利なツールがたくさんあります。

つぶやきをためておく

自分のつぶやきをためておくには Twilog などのサービスを利用すると便利です。 西田の例

自分のつぶやきをためておく以外にも「あるハッシュタグが付いているつぶやきを蓄えたい」「ある場所の近辺から投稿されたつぶやきを蓄えたい」 というような場合には Twitter 検索と RSS Reader と組み合わせると便利です。 Google Reader のような Web ベースのものと組み合わせると自分の PC を起動しっぱなしにしなくてよいのでなお便利です。 神戸大学の環境だと Thunderbird も使えます。 下の図は Google Reader での設定の仕方を示したものです。

Google Reader でつぶやきを蓄える例

このようにみなさんの課題でのつぶやきもしっかり収集していますので、「どうせチェックしないだろう」などと思わずに、 しっかりお互いのプレゼンへのコメントをしてください。

影響力を測定する

フォロワー数や、つぶやいたときにどれくらい反応をもらっているか (mention, retweet etc.) を分析することで、 その人の発言がネットでどの程度の影響力を持っているかを調べることができます。 たとえば、 Klout は Twitter だけでなく、 Facebook 等、ほか多数のSNSでの行動も含めた分析をしているようです。 西田の例

Twilog のページからたどれる Qrust というサービスもあるようです。 西田の例

どのようにすれば、ネットでの影響力を高めることが出来るのか考えてみるのもおもしろいと思います。もちろん、影響力が高ければよいというわけではありませんが。

プレゼンしながらつぶやく

最近はプレゼン中でも聴衆が感想などをつぶやきながら聞いているという場面も増えてきましたが、 プレゼン中は話すので精いっぱいで普通はつぶやいている余裕はありませんので、一方通行なコミュニケーションになります。 しかし、ぴぴつい のように、 プレゼンと連動したつぶやきが可能になるソフトがあったりします。

もちろん、今でも聴衆におとなしく静かに聞いていることを期待する人は多いです。 今後も様々なコミュニケーションシステムが現れてくることでしょうが、 TPO を考えて使いこなすようにしましょう。

行動とコミュニケーションの好循環

2013/1/7 22:00 までにハッシュタグ #情報科学演習1 を付けて投稿されたつぶやきを分析しました。 よくあるつぶやきのパターンが見えてきます。

コラボ課題 つぶやき分類

改善提案が役に立つのはもちろんですが、それ以外の種類のつぶやきも行動・貢献につながります。

呼びかけ
他の人に「自分も行動しないと」と思わせる
好意的感想
ほめられるとやる気が出る
改善するときに変えなくていいところがわかる (意外に余計な変更までしてしまいがち)
改善提案
自分では気が付かないことに気が付ける
わかっちゃいるけどやる気が出ないというときも、人に言われたらやるしかなくなる
好意的感想と組み合わせるとよい (ダメ出しだけされると落ち込む・余計な変更をしないで済むように)
リクエスト
他の人が何を知りたい・知らないかがわかる (自分にとっては当たり前になっていると気が付きにくい)

何かをしたら積極的に発信するようにし、また、積極的に反応を返していくことで、よい循環を作りましょう。 反対にどんなコミュニケーションは毒にも薬にもならないか、考えてみましょう。

情報摂取の偏り

偏っているのは発信する情報だけではありません。

目に入る情報が偏っている

Twitter は自分が見たい情報だけを follow する仕組みになっているので、見ている情報が偏るのは当然と言えます。 また、見ようとする情報の量が膨大にあってざっくりと読み飛ばそうとすると、 自分にとって心地よく感じられる情報 (好きなものや近い意見など) ばかりが目に入るという 研究結果 も出ています。 こうした状況に無自覚でいることは危険です。

どうせ見る情報は偏っているのだから、見たいものだけもっと楽に見ようというコンセプトの Gunosy のようなサービスも出てきています。 Amazon 等にも「この本を読んだ人はこの本も読んでいます」といった機能があります。 自分が見た情報から似たような情報を推薦してくれるのはとても楽ちんで心地よいですが、 ときには意識的にそれ以外の情報を見るようにしてみるなどバランス良い情報摂取を心掛けたいものです。 「この人とは絶対に意見が合わない!」という人をあえて数人 follow してみるのも良いかもしれません。 多様な立場から情報を採り入れることを Coremo のようなサービスを活用するのもおすすめです (ステマ)。

参加者が偏っている

自分で情報を選ぶのに比べて世論調査やアンケートの類は多くの人の意見を集計しているので情報の偏りが緩和されているように思われるかもしれませんが、 実施方法によって回答者が必ず偏ることを忘れてはなりません。 たとえばネットで 今日から3日間コミケですが、あなたは参加しますか? (ゼゼヒヒ) という質問をするとどうなるでしょうか。 「ネットアンケートは信用できないが、テレビや新聞は信用できる」という話ではないですよ! ネット上では意見を募集する人の好感度も大きく影響するという事例が見られます (例 「日本未来の党がネット民に壮絶に馬鹿にされる」)

情報摂取の偏りを防ぐのは非常に難しいですが、少なくとも自分の身の回りの情報が偏っていることを意識しているだけでも違うはずです。