12月24日


所得税

◇総合所得税と分類所得税

◇税負担額の計算

        T=t(Y−E)−D
        (税額)=税率[(所得)−(課税最低限)]−税額控除

        E=αY+A+D
        (課税最低限)=(所得に比例する控除)+(人的控除)+(他の所得控除)

        Y−E:課税所得

       (法定)税率t超過累進税率を採用
◇名目的帰着と公平性

 ジニ係数

◇所得の定義と包括的所得税

 シャンツ=ヘイグ=サイモンズの定義  包括的所得(comprehensive income)の概念。
ヘイグ:所得は「2時点間の,ある人の経済力の純増の貨幣価値」→経済力を形成する限りは,未実現の所得も含まれ,所得には消費と貯蓄が含まれる。
サイモンズ:課税目的の所得を「(1)消費に実現された権利の市場価値と,(2)当該期間中の財産権の保有価値の変化,との代数和」であるとする。

=C+△W
          (所得)=(消費)+(資産純増)
                ↓
個人の経済力の増価を表す限りにおいて,通常所得,期待所得,実現された所得のみならず,変動所得,偶然の所得,未実現の所得がすべて含まれる。

◇包括的所得税と公平性
 課税の侵食(erosion):包括的所得と現行の税制で捉えられている所得との差 → 租税支出分離課税,実現しながらも除外されるキャピタル・ゲイン,未実現のキャピタル・ゲイン帰属所得(自家消費,帰属家賃,実物給与(フリンジベネフィット)など),移転所得 など

水平的公平:同じ担税力をもつ人々を同じに扱う→「個人間の公平」と「業種間の公平」
垂直的公平:所得の異なる人々に対してどのように適切な異なった扱いをして,公正な税負担を求めるか。
均等絶対犠牲(ΔU=ΔU)・均等比例犠牲(ΔU/U=ΔU/U)・均等限界犠牲(ΔU/ΔY=ΔU/ΔY

◇所得税の超過負担