10月20日

テキスト16〜地方財政の課題
1.地方財政の危機
地方財政の危機を判断する指標
(1)地方の借入金残高(図1−7参照)
→今までどれぐらい借金をしてきたかを示す。GDP比で2割を超えている
<特徴>1993年ぐらいから借入金の額が増加→借入金残高が上昇している

(2)経常収支比率  
           
経常収支比率=人件費・交際費など毎年経常的な支出/経常的な財源(地方税・地方交付税など)

経常収支比率は,市であれば75%,町村70%ぐらいが適当。
→経常収支比の残りが経常余剰として,経常的な経費以外(例:公共事業)に使える。
よって,経常収支比率が高くなると,公共事業などを行えなくなったりしてしまう。

(3)公債費負担比率
→一般財源が地方債の元利償還である公債費にどの程度当てられるかその割合を示すもの。
⇒15%を超えると危ない。1996年度全国平均は14%ぐらい。

第2章  国と地方の機能分担
1.財政の三機能Musgraveによる分類)
(1)資源配分機能
(2)所得再分配機能
(3)経済安定化機能

地方財政は(1)〜(3)のどれを担当するのか?全部か?(答えは最後)

◎それぞれの機能の意味
(1)資源配分機能
→限られた資源を用いて何をどれだけ生産するのか。
また,できたものをどのように消費や投資などへ振り向けるのか?
これを,『資源配分の問題』という。

市場経済を前提とすると,市場で価格と需給量がきまる。では,どのような人が市場に参加するか?
→モノの買い手である消費者とモノの売り手である企業である。