Last Update: 03/28/2018:園田競馬2017冬,盛岡競馬2017秋をアップしました.
いわゆる公営競馬です.JRAに比べて地味なイメージがぬぐえませんが,実際に行くと大違いです.JRAの各場以上に地方色豊かで,食べ物,コース形式などなかなか楽しめます.また,意外にも誘導馬に人気者が多いのも特徴です.
盛岡ORO競馬場
(2017)
岩手競馬は地方競馬なのですが,グリーンチャンネルにレギュラー番組を持つほど,広報に力を入れています.この秋,幸運にも少しの時間ですが観戦できました.
まず驚かされるのは,地方競馬とは思えぬ「立派な」施設です.ファンバスから降りると待っているのは馬の銅像.どこの競馬場でもありがちな感じですが,OROのは近くまで行ってみることができるので,像の大きさが実感できます.おまけに,後方の建物とシンクロして,馬に羽が生えて空を飛んでいるようにデザインされているとのことです.ちなみにOROとはラテン語で「黄金」のことで,この地が奥州藤原氏と深い縁で結ばれていることを伺わせます.コースは左回りで,地方競馬唯一の芝コースを内側に持っています.パドックは一番にしに設置されています.こちらの場合,割とパドックを「座って」見られている方が多いように思いました(他場ではまず見ない:例外は笠松→パドックがコース内なので).レースでは中央でも騎乗実績があるOROのホープ,山本聡哉騎手が頑張っていました.応援してます!なお,食事はパドック横の建物内でできます.職人肌の地元の方々が作る品々,なかなかのものでした(私はラーメンをいただきました:美味!).
北海道帯広市 ばんえい競馬場(2012)
いまや北海道にただ一カ所残った挽き馬レースです.「北海道遺産」に登録されているそうです.映画でしか見たことがなかったので,実物を見るとその迫力に圧倒されます.何せ,サラブレッドの倍の体重の巨馬が600-800kg超のそりを挽いて2m近くある坂を越えるさまはど迫力以外の何ものでもありません.意外なほどスピードがあり,また大逆転も多いので,JRAのレースとは全く違ったおもしろさがあります.この日は見たかったナリタボブサップ(2013年3月のばんえい記念で引退.:後日記す)は登場しませんでしたが,それでもなかなか見応えのある試合でした.(大ファンになってしまいました.これからも追っかけます.)
岐阜県 笠松町 笠松競馬場
名馬オグリキャップ,オグリローマン,名手安藤勝己ジョッキーなどを輩出した「名手名馬の里 Kasamatsu」です.ここの競馬場で驚くのは,まず場内に田畑があります(!).高圧線鉄塔も建ってます.お墓もあります.普通の競馬場をイメージするとかなりギャップがありますが,これはこれでありかな,と思います.また面積の狭さをカバーするためか,本馬場の内側にパドックが設置され,馬たちは誘導馬に先導されてここまで歩いてきます(ちなみに厩舎は道路を越えた場外にあるので,「馬横断します」の標識が競馬場周辺には立っています).ジョッキーたちはマイクロバスで来ます.本馬場と観客席は非常に近いので臨場感抜群です.旗振りの係の方は日本一気合いの入っている(!)振り方で合図を出します.
(以下2013年8月)
この日は愛知所属の新人ジョッキー 木之前葵ジョッキー(あおいちゃん!)が2勝しました.特にメイン(ヤクルト杯)で勝ったので,応援団の「おっちゃんたち」は大盛り上がりでした.またこの日は盛岡で開催された交流重賞に笠松所属のラブミーチャンが勝ち,これも大盛り上がりでした.地域の人が持つここ所属の馬,騎手に対する愛情はひときわ強いものを感じました.競馬場グルメとしては非常に有名なところで,名物の「どて煮」と「ラーメン」は非常に美味でした.中京風おでん(味噌仕立て)もいけます.どの店もレベル高いです.
場内には名馬中の名馬,オグリキャップの銅像(たてがみあり)があります.
(2014)
以下は2014年夏,くろゆり賞当日のもようです.さすがに笠松の誇る重賞だけあって観客も多かったです.誘導馬エクスペルテ君も少し緊張気味.レースは5番人気のタッチデュールが追い込みで勝ち,鞍上の佐藤友則騎手は喜びのあまり鞭やゴーグル(確か勝負服も...)まで観客に投げ入れていました!ホースケアの社長も初めて見ました.園田でもお世話になってます!ちなみに今年も丸玉食堂で食事,満足です.
(2015)
2015年のくろゆり賞当日の模様です.まずは誘導馬エクスペリテ君から.子供たちに大人気で「お馬さんにさわらせてください!」とお願いする子供さんに優しく対応する鞍上でした.ちなみに誘導の方も実は地元では有名なのだそうです.当日は快晴で,レースは白熱,大興奮です.笠松で一番のレースのくろゆり賞,今年は他場の馬もたくさん出ていまして,愛する園田の馬ヒシサブリナ(吉原騎手鞍上)も参戦です!が,最後はアップアンカー(佐藤騎手鞍上)とのたたき合いに.結果はアップアンカーの勝利でした.佐藤騎手は昨年に続き連覇!コメントも余裕です.おめでとうございます.ファンとしてもうれしいです.次は中央の重賞(できれば矢作厩舎の馬で)をお願いします.
(2016)
今年も例年通り笠松の重賞「くろゆり賞」の日に見に来ました.当日はばんえい競馬とのコラボで,現役ばんえい馬+騎手とPR担当の馬が参加し,大変賑わっていました.ばんえい競馬もファンですので,楽しさ2倍です.本馬場に入ると,なんと名物の高圧線の鉄塔が消えているではないですか!ちなみに掲示板も老朽化のため表示が「消えて」いました(電光掲示板を新しくする,とは出ていました.高知も新しくなったので,期待しています).とはいっても,レースそのものの面白さは変わらずで,メインでないレースでは名古屋所属の木之前葵ジョッキー騎乗では「あっおっいちゃーん!」と昔のアイドル応援隊のようなかけ声がでる盛り上がり!年齢がわかりますね.メインレースでは今年も金沢の吉原騎手鞍上で園田の馬が挑戦しましたが,結果は...でした.佐藤騎手も今年は連覇ならずでしたが,なかなかの熱戦でした.馬券はまたまた不発でしたが...なお,お昼は名物の土手煮ののったどんぶりでした.
兵庫県 尼崎市 園田競馬場
伊丹空港にほど近い(というよりもB滑走路の真横!)場所に立地する,庶民の憩いの場が園田競馬場です.シンボルマークはあの横尾忠則画伯によるものです.JR尼崎駅などから無料バス(ファンバス)が出ているので,時間があえばすごく便利です.場内はJRAとは違った意味で非常に広く,特に食べ物スペースは充実しています.お勧めは西ゲート近くの「明石屋」のたこ天です.JRAの有名ジョッキーも勧める素朴で美味なメニューです.また,場内では名物「園田カレー」もあり,競馬場のカレーの中では際だってスパイシーな部類です.ジンギスカンも食べることができます.なぜかマグロ専門店もあります.場内で十分宴会できます(やっている人多数).パドックは電光掲示板つきで,非常に近くで馬を見ることができます.ちなみに飛行機の発着を見ながら(?)レースを見ることができる希有な競馬場です.
(以下2013年8月)
この日は「園田金曜ナイター(通称 その金ナイター)」開催日で,ライトアップされた中を馬たちがレースする様は圧巻で,美しすぎでした.また,当日は園田のマスコット「そのたん」が登場し,場内を盛り上げていました.ちなみにもうひとりアイドルがいます.尼崎市非公認キャラ「ちっちゃいおっさん」で,CMで大活躍している,ゆるこいいキャラです.くわしくは園田・姫路競馬のHP(http://www.sonoda-himeji.jp/)でどうぞ.この日は兵庫所属の下原ジョッキー,4勝の固め打ちでした.ちなみに誘導馬は淀から来たアイスバーグとメイショウシャークが務めていました.シャーク君は食いしん坊で,パドックで始終ニンジンをねだっていました!そうそう,園田といえば,超有名なアイドル誘導馬,マコーリーを忘れてはいけません.写真はまだ撮っていないので(高齢馬のため誘導に出てくる回数が少ない)撮り次第アップします.
2014年5月5日 兵庫大賞典当日
この日は待ちに待った春の園田重賞レース,兵庫大賞典の当日です.誘導の方々も多少緊張気味(!)です.この日は催し物も多く,準メインの「ちっちゃいおっさん大笑点(!)」関係で尼崎のご当地キャラ「ちっちゃいおっさん」が登場していました.雨にもかかわらず,家族連れも含め来場者多数でした.
この日のお目当ては当然「兵庫の宝=オオエライジン」です.園田の中では圧倒的に強い馬です.パドックでも存在感抜群です.実際に見て,とにかく強かったです.鞍上の下原ジョッキー,思いっきり笑顔でガッツポーズです.
オオエライジンは先祖に戦前の超名牝「クリフジ」をもつわが国の血統を守る大事な一頭です.応援,よろしくお願いします(2014年6月25日 帝王賞で負傷のため予後不良.ご冥福をお祈りします).
大レースがかかるということは,当然誘導馬も大スターが登場します.「園田の宝=マコーリー」です.誘導の中心を任されています.随分とお年なのですが,堂々とした誘導でした.ファンも多く,「園田に来たらマコーリーの名前は覚えて帰りや」というくらい愛されています.ちなみに園田のキャラクター,そのたんはマコーリーがモデルということです.たしかに,芦毛で鼻が白いです.
2014年の最後は暮れの30日のちっちゃいおっさんデーのものです.まずは園田と言えばマコーリーです.2015年で御年30歳になりますが,まだまだ現役です.この日は前日にかなり雨が降ったので,馬場不良で開始でしたが,レース自体は大興奮の連続でした.当日は全国リーディングをかけた田中騎手(全国1位),木村騎手(同2位)の大激戦に川原騎手(同4位)も絡んで緊張感抜群でした.さらに,この日は園田のアイドル,そのたんとツーショット(!)を撮ることができました.ちなみに僕が手に持っているのは木村騎手(大ファンです!)が実際に使われたステッキです.写真を撮るのに気合いが入ってしまいました!
(2015)
2015年も何回か行ったのですが,写真は撮らずじまいのことが多かったです.が,この日ばかりは逃せません.姫山菊花賞当日,休暇を取ってわざわざ見に行きました.ダート重賞を見るだけでなく,園田の宝=マコーリーの引退式を見守るためです.園田のレースはいつ行ってもエキサイティングですが,この日は特別です.マコーリーの親友(!)そのたんも今日は2バージョンの衣装で登場です.メインレースの前,いよいよマコーリーの登場です.夜間照明の中,アイスバーグとメイショウシャークを従え,最後の誘導です.心なしか,鞍上も寂しそうです.
引退式セレモニーの一場面です.そのたんからにんじんをもらうマコーリー.30歳という高齢まで誘導のお仕事,ご苦労様でした.ちなみにメインレースの前なのに,ものすごい数の人がマコーリー引退式に集まっていました.カメラの放列も(一般人を含めて)相当な数で,誘導馬の引退式でこれほどの数はまずない,とインターネットに書き込みがあったほど,すごかったです.姫山菊花賞はこの日復帰して間がなかったものの,やっぱり園田の顔=木村騎手鞍上のエーシンクリアーぶっちぎりの勝利でした.
2015年の最後はやはり園田ジュニアカップの前日に行きました.
園田では年末も熱いレースが繰り広げられています.お客さんも熱いです.園田カレーも熱いです.そのたんも衣装を替えて登場.シャークもアイスバーグも仕事納めまであと一日,と頑張っています.まとめ:やっぱり,園田は熱いのです.
(2016)
ご存じの方もいらっしゃると思いますが,2016年園田競馬最大の悲報は「マコーリー」が9月21日に亡くなったことです(享年31歳).写真はその金ナイター2016年開催最終日のものです.この日までマコーリー記帳が行われていました.マコーリーに関する様々な展示も行われ,往時を偲んでいました.しかし,悲しんでばかりはいられません.園田にはいつも新しいスターが出てきます.この日もナイター最終日で熱い戦いが繰り広げられていました.ちなみにタブレットの画像なのでハレーション気味ですが,場内は本当に明るいです.競馬好きの人もそうでない人も,美しい園田のナイターを一度見に来られることを強くお勧めします.
2016年の最後は暮れの30日開催観戦です.ほぼ毎年この日が競馬観戦納めです.晴れた冬空のもと,2016年ラスト1日開催の始まりです.園田の魅力は何といってもパドックも本馬場もすごく近くで見ることができる,という点です.これは実際に行かないとわからないです.ネット中継ではこれはとても伝わらないです.パドックでも馬の息づかいがわかるほどです.速度感も半端ではないです.そして,飛行機の着陸見物もご一緒にどうぞ.
2017
2017も結構観戦しているのですが,レースに集中しているので,写真は数えるほどです.その中で特筆すべきものをいくつかご紹介します.
実は園田競馬場は昨年から耐震工事を行っており,全面的にリニューアル中です.(おかげで行きつけのコーヒースタンドがあっちこっちに移動するので,見つけるのに一苦労です.)12月時点では正面スタンドの一部がリニューアル.椅子がごらんのように新調されています!この日はインターネット投票の「オッズパーク」のPRキャラクターのマキバオーが来ていまして,そのたんとPR行脚です.カメラを向けると迫ってきました.
レースはいつもと同じく,ド迫力のレースが満載です.応援する杉浦健太騎手も穴馬券を提供してくれて感謝です.ちなみに最後の写真は別の日に撮りましたが,ちっちゃいおっさん+ふなっしーというかなり濃い取り合わせの催し物がありました.
北海道 沙流郡日高町 門別競馬場
競走馬のふるさと,といえばやはり日高です.最近はゴールドシップの活躍などで再び注目されています.その日高に位置するばんえいと並ぶ北海道の競馬場が門別競馬場です.(以下,2013年10月)
行き方はいろいろですが,札幌駅からは直通の無料バス(ファンバス)が運航されています.また,新千歳空港からも道南バスで浦河行きに乗れば行くことができます(ただし入口から結構遠くの道ばたで降りることになります).夕暮れに行けば煌々と明かりがついているのですぐわかります.入口を示す看板(2種類)が渋いです.入口(なぜか出走ゲートが置かれています)では電気カートがお出迎えで,観客席(ポラリス・ドーム)まで行くことができます.入場料は何と無料です.
門別はもともとJRAの練習場だったそうで,それを改装して今の競馬場にしたそうです.新しいため(全国で最も新しい地方競馬場),非常にきれいです.また門別では5年前(2013年時点)からナイター競馬(グランシャリオ・ナイター)を行っており,結構な数のお客さんが地元をはじめ,札幌方面からも来ています.ドーム内には2カ所売店があり,食事ができます.お勧めは「豚汁」.うまいです.具だくさんです.夏でも冬でも人気だそうです.放送室などが入っているビルも簡素です.当日の場内中継はグリーンCでおなじみの坂田キャスター,パドック解説は同じく古谷さんでした.
この競馬場も非常に観客と馬との距離が近いです.パドックはドームのすぐ外ですし,柵から乗り出せば手の届くくらい近いところに馬がいます(乗り出してはいけませんが).この近接感は園田以上です.本馬場もあり得ないくらい近く,この近さは笠松に匹敵します.さらに,観客席からの距離が近いので,ナイターでの疾走感はものすごいものがあります.本馬場入場には,アイドル誘導馬,テンタ君が先導です.この日はJRAからの移籍組が大活躍でしたが,門別は地方競馬の中でもかなり強い方の馬がいることで有名だそうです.レースのレベルも本当に高かったです.さすが門別.脱帽です.
高知県 高知市 高知競馬場
南国,土佐にも競馬場があります.以前は別の場所(現在は「ワンパーク」という保護された動物がいる施設になっています)にあったそうですが,現在は海側の総合運動公園の一部にあります.入口はごく普通ですが,パドックでの馬の掲示板が手書き(!)です.横断幕は馬名を書いたものが一レースごとに変わったりしていました.まめです.この日は重賞レース「土佐春花賞」が第6レースに組まれていて,JRAのチューリップ賞にも出た1番人気のクロスオーバーを押さえて,2番人気のニシノマリーナが勝ちました.見事な差しきりがち.園田のマクリとはまた違った醍醐味があります.
高知競馬といえば,一昔前はあの「連戦連敗記録」で有名になったハルウララがある意味「顔」でしたが,今では通年で開かれている「夜さ恋ナイター」が名物でしょう.南国土佐ならでは,です.しかし当日はあいにくの花冷えの雨で(お客さんちょっと少なめ),南国といっても寒かったです.誘導馬の鞍上は女性です.悠然と誘導されていて,絵になる光景でした.ちなみに競馬場グルメですが,お店ちょっと少なめです.しかしテントで売られている甘めのおでん(土佐のおでんは甘いらしい)はおいしくてボリュームたっぷりですよ.おすすめです.