THE CHURCH

Last update: 11.25. 2024:アイルランド(2024),スコットランド(2024),アントワープ(2024)をアップしました.

変わっていると言われることもしばしばですが,僕は教会を訪ねて歩くことがもう一つの趣味です.日本をはじめ世界中の教会にお参りしています.カトリックの教会を訪ねることが主ですが,基本的に宗派関係に拘らずお参りすることにしています.


欧州の教会

アイルランド
アイルランドは言わずと知れたカトリック大国です.中学生の頃からアイルランド音楽に親しんだものとしては,アイルランドそのものが聖地以外の何物でもないです.
ダブリン(2024)
ダブリンのカトリック教会と言えば,超有名な聖パトリック大聖堂です.

ゴシック様式の荘厳な建物で,どこから見ても絵になる大聖堂です.あっちこっちから楽しめます.中に入れば相当な年数が経っていると思われるステンドグラスが窓を飾り,まさに「リアルファイナルファンタジー」です.アイルランドの重要な宗教式典は全てここで行われるそうです.
 
アイルランドはイギリスの植民地となって長かったので,とてつもない苦難の歴史を辿ってきています.その想い全部がこの大聖堂に詰まっているような感じです.ここ以外にも何カ所か教会の前を通りましたが,いずれも入ることはできませんでした.なお,当地で教えてもらいましたが世界中にいるアイルランド出身者を「アイルランドからの移民」ということで"Irish diaspora"という特別な呼び名で呼ぶそうです(ダブリンでは単にdiasporaといっていました).7月は特に世界中から里帰りがあるようで,ホテルはバカ高でした.
   
上の写真は教会ではなく,元在アイルランド英国公館で,今は資料館になっています.植民地時代の名残か,これでもかという感じで英国の「威信」を示しているようで,ちょっと引きました...最後は,アイルランドといえばThin Lizzyです(Rory Gallagherも最高です).もう,街角でLizzyへの愛が一杯感じられました!長年のファンとして感無量です!次はRoryの育った街,コークに行ってみたいと思ってしまいました.

スコットランド
スコットランドも基本的にはアイルランドと同じでカトリックが多い(大半?)ところです.
アバディーン(2024)
アバディーンはスコットランドの北の端といってもいいほど,エディンバラよりも遙か北に位置する北海油田の街です.今では洋上風力に力を入れる「水素」の街として生まれ変わろうとしています.
    
カトリック(あるいは英国国教会)の教会がそれこそ街のあちこちにあります.ただし,気をつけてみると教会を辞めてディスコになっているところもあったりします.ただ,ちょっとどころではないほど寒い(行ったのは8月初旬です)ので,アジアの人ならウィンドブレーカーは必須です.
   
市庁舎の横には立派な塔も建っています.町中,モザイクの壁といった感じで,その間に教会がある,というたたずまいです.港町らしく,立派な海運博物館もあります(多分教会を利用したもの).どんよりとした空のもと,スコットランドの雰囲気一杯のアバディーンでした.

ベルギー
ベルギーはカトリックの一大拠点で有名です.特に文学作品の題材になった都市では素晴らしい教会に出会えます.
アントワープ(2023)
これで4度目の訪問です.大好きなアスンシオンの前で1枚.ちなみに手提げは有名なチョコレートショップのものです.


ブリュッセル(2022)
神戸大学の欧州ブランチがブリュッセル自由大学内にあります.そこで,海に関するシンポジウムが開かれたのですが,そのセッションのとりまとめなどでブリュッセルに行きました.何と四半世紀ぶりです.
向こうの先生の案内でブリュッセル市内を散策.有名なサン・ミシェル大聖堂には行けずじまいですが,その代わりいくつか素晴らしい教会に行くことができました.ちなみに地理がさっぱりわからなかったので,どの教会なのか未だわかりません!

アントワープ(2022)
ATRS神戸大会が水際対策のため2023年に延期されたため,代替開催地としてアントワープが選ばれたため,5年ぶりの訪問です.

写真は少しだけですが,やはり何度来ても絵画のように美しい(アスンシオンは当然最高です!)教会です.

アントワープ(2017)
20年以上前に一度国際会議で行ったことがありました.そのときはただただ美しいノートルダム大聖堂(聖母大聖堂)に見とれてほぼ毎日行っていました.

大聖堂は町の西部にあります.アントワープ駅からは市電で行く方法もありますが,歩いて十分に行くことができる距離です.この時期のアントワープは天候が悪いようで(前回も同じ)雨にたたられることが多かったです.ちなみにこのときは非常に暑く,30度くらいありました(普段は日本人には寒いくらいの気温のはず).この大聖堂は「フランダースの犬」のラストの場面に登場する教会で,ネロとパトラッシュが憧れたルーベンスの絵(アスンシオン)が奉られています.教会の前にはルーベンスの銅像が鎮座しています.


様式はいわゆるノートルダム様式で,塔とドームで構成されています.中に入るとご本尊の絵以外にも有名なフランドル絵画がいくつも展示されています(これは企画だったと思います).内装もステンドグラスも古典的で美しく,広々とした空間でゆったりとできます.「アスンシオン」は一度ご覧になればわかりますが,吸い寄せられるほどに魅力的な絵です.この絵が好きな人は(僕を含めて)絵の前に軽く1時間は居ることができると思います.


一方,こちらは筋向かいくらいにあるサン・カローラス・ボローメウス教会です.大聖堂に比べれば,ずっとこぢんまりとしていますが,美しさはこれもまた格別です.ご本尊は「聖母子像」ですが,やはり「アスンシオン」も奉ってあります.いわゆるゴシック様式なのですが,全体的にはすっきりとまとまった,親しみやすい教会です.

イギリス

英国と言えばすぐ浮かぶのはウェストミンスター大聖堂(左)です.ゴシック様式で荘厳な外見が魅力的です.内部ではエリザベスI世やニュートンなど英国の誇る著名人をお祀りしています.ロンドン市内には他にも英国国教会の教会がそこかしこにあり,非常に美しいです.
地方でもコッツウォルズにある古い教会(中央)や湖沼地方にある教会(右)もすばらしいものです.



フランス
フランスはカトリックの一大拠点です.それゆえ昔から大規模な教会(大聖堂)がいくつも作られてきました.こういった話はTVドラマにもなった「大聖堂」にも後半に登場してきます(後半の主人公はフランスに渡って建築技術を習得する,という筋立てです).また,フランスの人気ドラマ「ニコラ・ル・フロック」のエピソードに出てくる場所もいくつかあります.ファンにはたまらないところです.

パリ
フランスと言えばまず思いつくのはパリのノートルダム大聖堂(左上)です.ゴシック様式の教会の傑作です.背後のドームはノートルダム様式と呼ばれる特別な形状で作られているそうです.2012年末には改修も終了し,大きな催しも行われていました.高い天井,美しいステンドグラス,何をおいても最高の教会です.バトー(セーヌ川遊覧の船)からの夜景も最高です.



パリにはここ以外にもステンドグラスの美しい教会がたくさんあります.クリスマスシーズンに行くと教会内が飾り立てられ,最高に美しいです.
 

ロアール地方
ロアール地方の中心地は古くはアンジェ,ナントです.

アンジェの中心となるのは丘の上にある教会(サン・モーリス大聖堂)です.左右対称の塔がお城のような感じを生み出しています.また,川を渡った対岸にも非常に古い教会(比較的小さな教会です)があり,ここは簡素な美しさを醸し出していました.


一方,こちらはナントの教会(左:サン・ニコラ教会,右:ナント大聖堂)です.重厚感あふれる作りの教会でした.ちなみに教会のすぐ横に昔のお城を利用(?)した歴史資料館(ブルターニュ公爵城)があり,ナントの歴史を学ぶことができます.


ブルターニュ地方
ナントから鉄道で1時間ほどのところにあるヴァンヌはブルターニュ地方の南の入り口にあたる古い城壁都市です.町の中心はやはりゴシック様式の教会(サン・ピエール大聖堂)です.町外れから見ると非常に大きな教会に見えるですが(実際大きい),内装は意外にも質素でこぢんまりとしています.ブルターニュ地方ですので,標識はフランス語とブルトン語が併記されています.ちなみに「ニコラ・ル・フロック」ではニコラが遊学していた,という設定になっているところです.「ニコラ・ル・フロック」に興味のある方にお勧めです.

アキテーヌ地方
ボルドー
古くはイギリスの領地でもあったボルドーがアキテーヌの中心都市です.ボルドーは国鉄の駅から旧市街まで少々距離があります.LRTで移動するのがお勧めです.100mを超える高さの塔など見どころ満載です.ボルドーはワイン積み出しの河川港として栄えました.そのおかげでメルヘンチックな建物で町が覆い尽くされています.ちなみに町並みは世界遺産です.夜景もすばらしいのひと言です.


(2014)
以下2014年夏に訪れたときのものです.町の象徴であるSaint-Andre Cathedralは相変わらず美しいです.Norte Dam修道院やSt. Louis des Chartrons修道院などそのたたずまいの美しさに見入ってしまいます.


ペリグー
ボルドーから特急列車で1時間ほど内陸に移動した町がペリグーです.ここはローマ時代から近代まで重層的に歴史を見ることができる希有な町として知られています.ローマ時代の遺跡が有名ですが,教会も超有名な教会,聖エチエンヌ教会です.町の中心にある聖エチエンヌ教会はその重厚さたるや圧巻です.教会前には朝には市が立ちます.ちなみにこの町は巡礼の道(サンチアゴ・デ・ラ・コンポステーラの巡礼路)の一つになっています.旧市街のはずれにあるブラッセリで食事をしましたが,そのオーナーがエリザベスII世号のクルーだったということで話が盛り上がりました.料理は絶品でした(このお店は後で知りましたが「二つ星」のレストランでした).町並みの多くは古いままの姿で石畳がすばらしい景観を作っています.

イタリア
言わずと知れたカトリックの総本山です.超ド級の教会を多数見ることができるのと同時に,歴史のある質素な教会も堪能できます.

ミラノ
ドゥオーモ(ミラノ大聖堂)を中心に一大観光拠点が拓けています.2000年に訪ねたときは随分と大仰な感じを受けましたが,今見ると繊細さが際だっています.繊細さで言うと聖堂内のステンドグラスは一見の価値ありです.日本では見ることができない発色のガラスがまさに芸術的な感じを作ってくれます.ミラノ市内にはこの他にも『最後の晩餐』で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会など,数え切れないほどのすばらしい教会があります.市内には運河もあり,地元の人で賑わっています.
  

ベルガモ
小高い丘の上に広がる中世都市がベルガモの旧市街です.丸ごと世界遺産だそうです.有名なのはコッレオーニ礼拝堂ですが,それ以外にもいくつも古い教会が中心部のヴェッキア広場近くにはあります.中には気がつかないで見過ごしてしまいそうなものもありますが,中身はすばらしいです.有名な「ライオンの門」から新市街が一望できます.
     

ギリシア
ギリシアといえばギリシア正教の教会がすぐ思い出されます.実際,そういったところが多いと思うのですが,教会の中を見るまではカトリックの教会との違いはなかなかわかるものではないです.

ロードス島(2016)
ロードス島はギリシアとはいってもトルコの小アジアからの方がずっと近いというちょっと変わった位置にあります.城壁都市がそのまま世界遺産になっています.玄関口となっているのは聖ニコラ要塞が入り口にあるロードス港です.その港に面しているのがエクリシア・エヴァゲリスモス教会(と読むのだと思う)です.比較的新しい教会だと思うのですが,中は歴史を感じさせるイコンで埋め尽くされていました.ロードス島の歴史を感じさせるのは廃墟と化した教会が残っていることです.城壁都市の中のあちらこちらに見ることができます.中には今も現役のものもあるそうですが,中に入ることはできませんでした.また,城壁都市内にはオスマン時代の名残のモスクもありますが,これもまた入ることができませんでした.中には元図書館というところもあり,これは見ることができます.歴史を重層的に見ることができる街,ロードスでした.




スペイン
イタリア,ポルトガルと並ぶ,カトリックの一大拠点です.建物も荘厳なものが多いような気がします.

バルセロナ
聖家族教会(サグラダ・ファミリア)であまりにも有名なバルセロナですが,町のいたるところに教会があり,気が抜けません(!).2006年に訪れたのですが,以降もバルセロナの風景そのものはあまり変わっていないのではないか,と.何せ聖家族教会の工事期間は百年以上ですから.聖家族教会内はある程度の高さまではリフトで上がることができます.それより上はらせん階段使用です.
 

タラゴン
バルセロナから電車で1時間ほど南に下がったところにあるローマ帝国時代からある城壁都市です.町中にはコロセウムの廃墟,郊外にはローマ時代の水道橋があり(バスで移動.ただし英語不可!),歴史を感じさせます.教会は非常に重厚な感じで,威圧感があります.ほとんど要塞です.ちなみにこの町はお祭りで「人間の塔」という出し物がある,というので有名だそうです(NHK「世界まち歩き」より).

ポルトガル
日本と縁が深いポルトガル.食べ物もとてもおいしいところです.が,いかんせん遠いです.

リスボン
リスボン(正確には郊外です)と言えばジェロニモス修道院,です.中学の頃からあこがれていた教会です.もう,全盛期のポルトガルがこれでもかと言うくらい力を入れている教会であることがよくわかります.言葉を失うほど,美しい教会です.壁一面を覆うレリーフから何からすばらしいのひと言に尽きます.なお,近くにはエンリケ航海王を先頭にポルトガルが誇る大航海時代の偉人を記念した「発見のモニュメント」があります.


リスボンにはジェロニモス修道院以外にも歴史のあるすばらしい教会がいくつもあります.挙げるときりがないです.


ポルト
リスボンから高速鉄道で2時間くらい乗るとポルトガル発祥の地,ポルトに着きます.ポルトワインで有名です.酒精がかなりきついので,酔いは早いです.ここはリスボンの教会とは異なり,小さいながらも趣のある教会が多いです.青いタイルはポルトの名産品です.町の中央の公園にあるポルトガルの英雄,エンリケ航海王の銅像が町を見下ろしています.

アメリカの教会
アメリカ合衆国
プロテスタントが多いように思えますが,南部・西部ではカトリック系も多いです.

ニューメキシコ
サンタフェのダウンタウンにある教会です.スペイン風のたたずまいです.色はいわゆる「サンタ・フェ・カラー」で焼き煉瓦色が印象的です.


アジア・オセアニアの教会

フィリピン

フィリピンは言わずと知れたカトリック大国です.マゼラン一行の上陸以来,カトリックの信仰が根付いています.今も敬虔なカトリック教徒が多い土地です.

セブ島(2015)
セブ島はマゼランが最後に訪れた場所であり,フィリピンで最初のカトリック伝来の地です.まずセブ島がスペインの根拠地になり,その後ルソン島に移っていったとのことです.

訪れたのはセブの旧市街地にあるBasilica de Santo Ninoです.残念ながら数年前の地震のため倒壊したので,その修復の真っ最中でした.しかし教会内の装飾は無事で,それは見事なものでした.ちなみに中はかなり手狭なので,礼拝用に外に大きな広場が作られています.

また,当地はマゼランが亡くなったところでもあり,彼を祀った十字架が教会の敷地内にあります.大航海時代ファンとしては必見の場所です.


台湾
台湾の南部は初期にはオランダによる入植政策で開かれた場所がいくつかあります.現在でも台湾の別呼称はフォルモサ(オランダ語で「美しい島」)だそうです.そのためではないでしょうが,台湾にも教会はあります.道教や仏教のお寺が圧倒的に多い中,ちょっと控えめですがあります.

高雄
港湾都市,高雄で偶然見つけた天主教会です.意外にも(!)重厚な作りで驚きました.中はミサ中だったので入ることはできませんでした.


旗津(高雄)(2016)
高雄のフェリー乗り場(哈瑪星:ハマシン)で船に乗り,10分足らずで着くのがシーフードで有名な旗津(Chi-jin)です.外国人にも人気のスポットで一日中混んでいます.フェリー乗り場からまっすぐ続く大通りに「基督教長老派」と書かれたプロテスタント系の教会があります.近代的な感じがしますが,かなり背の高い荘厳な教会で旗津のどこからでも見ることができます.
  

ベトナム
ホーチミン
もとフランス領であったためか,カトリックの教会がいくつもあります.写真は一番有名なサイゴン大教会です.近くにも別の美しい教会がありました.カトリックの聖なる伝説「ルルドの泉」の像も立派なもので,信仰心の深さが伺えます.


(2016)
以下は2016年に再訪したときのものです.サイゴン大聖堂は相変わらず美しいですが,外国人旅行者の数が尋常ではないくらい多かったです.今回は中にも入ることができました.フランス統治下の雰囲気を伝えており,ステンドグラスもこの上なく美しいものでした.


ダナン
ベトナム中部の港湾都市,ダナン.近年活気のあるベトナムの中でも急成長する町です.そこにもかわいらしい教会が町の中央にありました.残念ながら(旧正月だったからか)入ることはできませんでした.川沿いには彫刻がそこかしこに立っています.流行でしょうか?


マレーシア
マレーシアはイスラムの国ですが,国内には少数ながら教会があります.特に大航海時代に開かれた町にはちゃんと教会が残っています.

マラッカ
マラッカは大航海時代にポルトガルによって開発された町です(その後オランダ,イギリスと宗主国が変わってきました).クアラルンプールから高速バスで2時間程度でマラッカ郊外のバスターミナルに到着,その後タクシーでの移動で市内に行くことができます.写真はマラッカ市内にある現存する教会(カトリックと思われる)とポルトガルが設置した教会+城壁の遺構です.

シンガポール

イギリス統治下で建設された教会がいくつかあります.写真背後はセント・アンドリュース教会です.ラッフルズ卿の彫像の近くにあります.昼間は何せ暑いので,夕方に行くことをお勧めします.


オーストラリア

シドニー(2011)
英連邦なので,イギリス国教会系の教会が多いと思っていたのですが,意外にもカトリックと思える教会をいくつも見ました.写真の教会はダウンタウンから少し離れたところにある教会です.近代的な町並みとは対極をなす空間です.


日本の教会
日本にもたくさん教会はあります.

兵庫
国際都市神戸には教会がたくさんあります.しかし,近すぎて意外と見落としています.

神戸
言わずと知れた国際都市,神戸.開港とともにキリスト教が入ってきました.以来,国際都市として宗教的にも極めて自由な雰囲気を持った町です.

兵庫県庁の近くにある日本キリスト教団神戸栄光教会です.震災の後に再建されたプロテスタント教会です.時間の関係で中を見ることはできませんでしたが(ミサ中でした),事務所でお願いすると見学できるそうです.ちなみに,塔の高さは結構あります(遠くからでもかなり目立ちます).

長崎
おそらくキリスト教が日本で最も盛んなところだと思います.有名な教会が盛りだくさんで,見応え十分です.

長崎
やはり,日本のキリスト教と言えば長崎です.大浦天主堂(左)はいろんな映画やドラマにも登場する超有名な教会ですが,非常に静かなところにあります.教会の正面にはマリア像があり,これがまた美しいのです.このあたりには有名なオランダ坂などがあり,風景がすばらしいのですが,何せ急勾配のところが多いので,徒歩でのお参りは体力勝負です.市電に乗って市の北側に向かっていくともう一つの有名な教会,浦上天主堂(右)があります.僕は少し遠回りですが,平和公園回りで行きました.白の大浦天主堂とは対照的な赤れんがの教会です.長崎は坂が多いのが特徴ですが,道路も非常に細く曲がりくねっているので,市電での移動が便利です.しかも乗客のマナーが非常によい!さすが長崎です.


(2016)
以下は2016年に再訪したときのものです.まずは大浦天主堂.いつ見ても美しい.マリア様の像はいつも優しく迎えてくださいます.階下には信徒再発見のレリーフがあり,この地がカトリックにとっていかに重要な場所であるかがわかります.
  

次は長崎駅からほど近いところにあるカトリック中町教会,坂の上にある日本二十六聖人記念館と向かいにある聖フィリッポ教会です.中町教会はちょうどミサが終わった後でした.厳かな中にも親しみの湧く空間でした.日本二十六聖人記念館は秀吉の弾圧により殉教した二十六人の信徒(多くは日本人)を祀った地に建てられたものです.ローマ教皇も来られたそうです(巡礼地に指定されているとのこと).今も外国からの巡礼者(!)が絶えないとのこと.その向かいにあるフィリッポ教会は逆にモダンでガウディ建築のようでした.
   

最後は浦上天主堂.前回は駆け足だったので気がつかなかったのですが,原爆で破壊されたあと奇跡的に残ったキリスト像を今回は拝むことができました.いろんな景色を持つ街,長崎の教会でした.
 

松浦・平戸
日本へのカトリック伝来の地です.現存するのは明治維新以降にできた教会ですが,どれも簡単には言い表せない味わいのあるたたずまいです.平戸市街地を見下ろす位置に建っているF.ザヴィエル記念教会は非常にかわいらしい教会で,ちょうどTDLのシンデレラ城のような感じです.夜にはライトアップされます.この他にも平戸には島内にたくさん教会が建てられています.それぞれ見応えがあります.


岡山
高梁市(2015)
岡山県の内陸にある高梁市を訪ねたときに見つけました.明治初期に建てられた教会で,クラシックな感じの中に時代を感じさせます.ちなみに地元の名士の助力で建てられたそうです.


岐阜県
多治見市(2017)
美濃焼やタイルなどで有名な多治見市ですが,カトリックの教会でも有名なのだそうです.案内を頼りに行きました.ちなみに多治見市の町中で手に入る案内マップはシンプルですが使い勝手がよいです.
「カトリック多治見教会」というところです.

  

あいにくの天気でしたが,歴史ある面持ちの教会でした.中は本当に質素な中にも荘厳さを感じさせるものでした.裏庭も手入れが行き届いており,カトリックでは有名な「ルルドの泉」を祀った場所もしつらえてありました.ロッジなど信徒の研修のための施設も完備し,ワイン(名物だそうです)を作るための自家農園もありました.ワインの季節ではなかったので,今度は季節を変えて訪れたいと思いました.