オサムシ自然史研究会 2001: 10/17-18 今年度2回目のオサムシ自然史研究会が,長野県原村にて10/17〜18に開催された. 台風の接近により,八ケ岳は終日雨と霧にたたられたが,計6名が参加し,話題提供と議論が行われた. <参加者> 石川良輔(東京都立大学名誉教授) 清水晃(東京都立大学大学院理学研究科) 木村政司(日本大学芸術学部) 氏家昌行(千葉県柏市) 江良弘光(流域自然研究会) 高見泰興(京都大学生態学研究センター) イギリスの自然史博物館訪問記&標本スケッチ・写真解説(木村政司) 木村氏は,昆虫学の教科書に掲載する図版作成のため,イギリスの自然史博物館(オックスフォード他)に希少な昆虫標本を訪ねた.その際の報告と,スケッチと写真の紹介が行われた. 興味深い数々の昆虫写真を覗き込む ヤンマモドキ(脈翅目)の頭部が映し出される ベッコウバチの系統と生態&ヨーロッパにベッコウバチ標本を求めて(清水晃) ベッコウバチ科の系統と労働寄生の進化についての解説と,タイプ標本を検するためのヨーロッパ行の報告が行われた. ベッコウバチの1種のタイプ標本を前に ヨーロッパ訪問のスライド上映 アオオサムシの分布と分化(石川良輔) 昨年発表されたアオオサムシのリビジョン論文(Ishikawa & Ujiie, 2000. Jpn. J. Syst. Ent., 6: 253-297)と,それ以降に蓄積された知見について解説された. 地図上の採集プロットと論文を用いて議論 オサムシ交尾器の錠と鍵に関わる進化的要因(高見泰興) 先日行われた進化学会シンポジウムでの発表をもとに,オサムシの交尾器形態の進化と種分化との関係について解説した. 発表スライドより |