神戸大学大学院人間発達環境学研究科 鳥居研究室

発達障害情報

高等学校における通級による指導が平成30年度から制度化されます。通級による指導で取り組む各種プログラムについて研究しています。(高校通級プログラム)
発達障害に対するスティグマ(偏見)の改善のためのプログラムについて研究しています。(スティグマ改善プログラム)
発達障害のある人への認知行動療法について研究しています。

私たちのめざすもの

子どもたちを取り巻く環境は,日々変化しています。

近年,「発達障害」が社会的に関心を集めていますが,ほんの数十年前までは,その概念はありませんでした。

「子どもの貧困」が,個人の問題ではなく社会的な問題として認識されるようになったのも,最近のことです。

「児童虐待」は,社会的な関心が高まるとともに,問題が顕在化するケースが増加しました。

ことばが生まれ,概念が定義されることで,クリアになっていくことはたくさんあります。私たちは,大学・大学院で研究に取り組む者として,自らの研究を通して新たな知見を積み重ね,社会の要請に応えていくべきであると考えます。

「子ども」の育ちを支えることが,私たちの使命です。そのために貢献できる様々な研究に取り組んでいます。

鳥居研究室について

「子ども」の育ちを支えよう!

みなさんは,「発達障害」という言葉を聞いたことがありますか?学習に困難があるLD,不注意や多動性・衝動性といったコントロールの困難さがあるADHD,社会性の困難さがある自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群もこのグループです),といった様々な困難さのある子どもや大人は,意外にたくさんいます。発達障害のある人は,決して別世界にいるのではなく,私たちにつながっている存在です。

ですから,私の研究は,発達障害を中心にしていますが,障害のことだけでなく,「子ども」の育ちに関わること全般を対象にしています。子どもたちと実際にかかわる「臨床」的な研究や活動を重視しているので,実際に,幼稚園や保育所,小学校などに行くこともあります。また,こういった研究の性質上,私をはじめ研究室の学生はお互いの個性の違いや失敗には寛大です。子どもの育ちを支える研究に興味がある方,研究に参加してみませんか。

発達障害を科学する

LD,ADHD,自閉症スペクトラム障害(自閉症,アスペルガー症候群などの総称)などの発達障害のある人たちが示す困難さには,脳機能の問題があります。「発達障害のある人がなぜできないか」を追求することは,「発達障害ではない人はなぜできるのか」を解明することでもあります。LDの研究からは読み書きに関連する脳のメカニズムが,ADHDの研究からは「注意」や「記憶」に関連する脳の働きが,自閉症スペクトラムの研究からは「社会脳」といわれる複雑で高度な脳の働きが,解明されてきています。そのような科学的な根拠に基づいて,子どもの育ちを支えるために何が重要か,ということを研究しています。

例えば,自閉症スペクトラムの子どもたちに対して,「話している人の目を見なさい」「人の嫌がることはやらない」などと指導するのは間違いです。自閉症スペクトラムに見られる社会的コミュニケーションの困難の根本には,注意の範囲の狭さや,切り替えの弱さ,全体を統合することの弱さや人と注意を共有することの困難などをはじめとする様々な脳機能の問題があります。そういった,子どもたちの困難さの理由を理解したうえで,教育方法を検討しなければいけません。特性に合わせた指導とは,環境や情報を子どもに理解しやすく調整し,「人が話しているときは静かに聞こう」「~のような言い方をすると感じが良い」と具体的な行動を伝えることなどです。効果的な発達支援を行うためには特性の理解が必要なのです。

プログラムの提供

高等学校の通級指導関連プログラム
  • 自己理解プログラム
  • 実行機能支援プログラム
  • 認知行動療法の応用
スティグマ改善プログラム 中高生のためのソーシャルスキル教育
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