地球環境変動研究室
 
 
 
モルジブのビーチから海に泳ぎ出すとすぐに海底にはこのような模様が見えはじめます。この波の模様はさざなみのあとという意味でリップル(漣痕)と呼ばれています。潮の満ち引きによる波の営力でできるリップルなのでウェーブリップルと呼ばれています。ウェーブリップルとは異なるものにカレントリップルと呼ばれるものもあります。ウェーブリップルは波の作用でできるので岸に垂直方向で断面を切るとリップルの表面の形が対称型をしています。カレントリップルは川の流れのように上流から下流への一方向の流れでできる模様で、非対称な形をしています。堆積岩にこのような模様が見えていたら過去の海のさざなみや川の流れを時を越えて見ているんだと思ってください。
モルジブのビーチにたくさんいたヤドカリ。朝になるとビーチはヤドカリの這い跡がたくさん残っています。この堆積物がやがて長い時間をかけて固まって堆積岩と呼ばれる岩石となったときに残された這い跡が生痕化石になります。ビーチの砂は、ほとんど石灰質です。それはサンゴなどの破片でできています。これが長い年月をかけて固まると石灰岩という石(堆積岩)になります。
2009年3月1日のモルジブのサンゴです。数年前にあった白化現象の被害から回復しているようです。
 サンゴの石灰質の骨格は化石として保存されるため、過去の環境を知る手がかりに使えます。
上に同じ時期のモルジブのフィリテヨ島のサンゴ礁