有孔虫は、私たちの研究室で扱っているとても重要な研究材料です。有孔虫は、海洋に生息する微小な単細胞生物です。沖縄のお土産の店で瓶に入って売られている”星の砂”も有孔虫の1種です。その化石は、地層の年代を知る示準化石として用いたり、地層のできた環境を知る示相化石として用いたりします。有孔虫のように顕微鏡でみるような小さな化石のことを微化石と呼びます。有孔虫は、昔の海の環境をとてもくわしく記録しているため微化石の王様と呼ぶ研究者もいます。海底で生息している有孔虫を底生有孔虫と呼びます。海の表層から中層で浮かんで生きている種類を浮遊性有孔虫と呼びます。底生有孔虫は河川水が海に流入する河口付近の汽水域から水深9000mにも達するマリアナ海溝まで生息しています。北極海、熱帯の海、南極海などいろいろな環境で生きているためその種類数は4000種以上といわれています。