VT-Alpha 500AXP へのVine 2.1CRのインストール 01/09/13 0.参考文献 ・V-TのPowerLinux1.0のPC164マシンへのインストールマニュアル(PowerLinux1.0の CD-ROMについてきた) ・V-TのLinux用のホームページ(ありがたいが画面表示と印刷がしんどい!)    http://linux.v-t.co.jp/contents/vine21.html ・検索エンジンで見つけたK. Tsumotoさんのホームページ    http://trantor.ee.tokushima-u.ac.jp/~ktsumoto/labo/install.html K. Tsumotoさんのホームページで,miloイメージでmiloさえ起動することができれば, あとは(カーネルイメージFDもramdiskイメージFDも使わず)CD-ROMからブートできる ことを知った。 ------------------------------------------------------------------------------- 1.ポイント ・VT-Alpha 500AXPのコンソールファームウェア(PC/AT互換機のBIOSに相当?)は AlphaBIOSなので, Linuxのブートはmilo(Linux mini loader)経由で行う。 ・Alphaマシンの場合,マザーボードの型が情報として重要。VT-Alpha 500AXPはPC164。 ・従って,インストールにはPC164用のmiloイメージFDが必要。これは,Vine 2.1CRの Alpha用CD-ROMから作る。 ・miloイメージFDだけあれば,あとはCD-ROMからLinuxをブートさせることができ,イン ストールになだれ込むことができた。これは驚き。 ・GUIのログイン画面(wdm)にすると,インストール後,Xの再設定に失敗するとログ インできなくて困る。そうなってネットワーク越しに入れるように,一般ユーザーを 作って,ネットワークの設定を最初にすませておくのが肝心。 ------------------------------------------------------------------------------- 2.パーティション切り ・/dev/sdaは約9GB(9.1GB)のHDDでこれを以下のように切った。   /dev/sda1 1〜2   (16MB?)  linload.exeとmilo用DOSフォーマット (マウントしない)   /dev/sda2 3〜372  (約3GB)  /usr   /dev/sda3 3733〜987 (約5GB)  /home(仮のhomeではあるが)   /dev/sda5 988〜1049 (約0.5GB) /   /dev/sda6 1050〜1111(約0.5GB) swap とした。これはVine Linuxのインストールの途中で,GUI画面を抜けてfdiskで切った。   GUIを抜ける:Ctrl + Alt + F2   GUIにもどる:Alt + F7 ※/dev/sda1はLinuxのインストール後,LinuxでDOSフォーマットを行う。もっとも,前に PowerLinux1.0をインストールした時にフォーマットしてあったので今回は不要であっ たが。 ------------------------------------------------------------------------------- 3.ブートセレクションの設定→別項参照 ------------------------------------------------------------------------------- 4.miloイメージFDの作成  VT-Alpha 500AXPのマザーボードはPC164という型なので,Vine 2.1CRのAlpha用CD-ROM のmilo/images/pc164.imgをFDに書き込んで作る。このFDはUNIXマシンでも作れるが, Windowsマシンで作った。  書き込みのためにrawrite.exeというDOSコマンドが要るが,これはVine 2.1CRのIntel 用CD-ROMのdosutilsに入っているので,これをWindowsマシンのC:\users\dossutilsとい うディレクトリを作ってそこにコピーした。Vine 2.1CRのAlpha用CD-ROMをCD-ROMドライ ブ(ここではG:とする)に入れ,FDD(A:ドライブ)にDOS/VフォーマットしたFDを入れ   C:> C:\users\dossutils\rawrite.exe -f -n G:\lilo\images\pc164.img -d a: として,書き込んだ。この書き込みの方法はVine2.1CRのマニュアルの「ブートフロッ ピーの作成」(やったかな?)に書いてある。 ------------------------------------------------------------------------------- 5.実際の段取り (1) miloイメージFDを入れてマシンの電源を入れる。miloが起動し,miloプロンプト     MILO> が出る。 (2) Vine 2.1CRのAlpha用CD-ROMをCD-ROMドライブに入れ     MILO> boot scd0:/kernels/generic.gz root=/dev/scd0 と入力。これでCD-ROMからインストーラが立ち上がる。 あとの段取りの詳細は,V-TのLinux用のホームページ    http://linux.v-t.co.jp/contents/vine21.html を参照のこと。ポイントというか,通常と異なる点などだけを書いておく。 ・インストーラでは日本語でなく英語表示を選ぶ ・パーティション切りはいったんGUIを抜けてfdiskで行う。   GUIを抜ける:Ctrl + Alt + F7   GUIへ戻る : Alt + F7 ・パッケージインストール開始の時に,「/dev/sda1がmountできない」なんぞのエラー メッセージが出て,いったんコケる(固まる)。仕方がないので    Ctrl + Alt + BS でGUI画面を抜ける。そうするとrebootされ,いちからやり直しとなる。2度目はすんな りといく。どうもパーティションのフォーマットが終わった時点で1度目はコケている ようだ。これはVT-Alpha 500AXPでも600でも共通して見られた現象。 ・パッケージのインストール終了後のbootlx書き込みは,miloでbootするVT-Alpha 500AXPは関係ない。あれはSRMでbootするマシン用の話だ。 インストーラ終了後の段取りをまとめて書いておく。 (1) GUIインストーラが「Congratulations!」のメッセージを表示したら,「exit」を押 してマシンをrebootする。FDDにmiloイメージFDを入れておくこと。 (2) miloイメージFDからmiloが起動したら     MILO> boot sda5:boot/vmlinuz root=/dev/sda5 とコマンドを入力し,/dev/sda5に割り当てられている/パーティションのLinuxカーネ ル/boot/vmlinuzからLinuxをbootする。 (3) Linuxが起動したら,rootで/dev/sda1(DOSフォーマット)にmiloとlinload.exeを以 下のようにして書き込む。   /dev/sda1をDOS形式でフォーマット # mkfs -t msdos /dev/sda1   一時的に使うmount pointを作る # mkdir /floppy # mkdir /hdd   一時的に使うフロッピーと/dev/sda1をmount # mount /dev/fd0 /floppy # mount /dev/sda1 /hdd   miloとlinload.exeを書き込むディレクトリを/dev/sda1に作成し,miloと linload.exeをコピー。 # mkdir -p /hdd/os/linux # cp /floppy/* /hdd/os/linux   フロッピーと/dev/sda1をアンマウント # umount /floppy # umount /hdd (4) これでマシンをrebootし,ブートセレクションの設定を行う。設定は     /dev/sda1の/os/linux/miloでmiloを起動し     /dev/sda1の/os/linux/linload.exeでLinuxをloadする という設定を行う(別項参照) ------------------------------------------------------------------------------- 6.その他  ビデオカードは, メルコ(BUFFALO)のWGP-DX4(chip:Trio64V2/DX,メモリ:4MB)。 Vine2.1CRのGUIインストーラは勝手に S3 Trio64V2 (generic) を選んだが, S3 Trio64V2/DX (generic) というのがあったので,そちらを選んだ。  いずれにしても,Vine2.1CRのGUIインストーラのXの設定では画面がチラつき,かつぼ やけて,目に異常に厳しい。reboot後,Xconfiguratorのデフォルト設定に任せるとずい ぶん良くなったが,でもまだ字が少しにじむ部分がある。  ディスプレイは Nanao EIZO L680 がちゃんとあった。  結局,Xの設定は,xvidtuneを使って dot clock をどこまで上げられるかを調べて (/etc/X11/XF86Configの中の数字をXが起動しなくなるまで順次上げていく,という原始 的な方法), Modeline "1280x1024" 135.00 1280 1304 1464 1688 1024 1025 1028 1060 +hsync +vsync という設定にしている。  ネットワークカードは買っておいた 3Com Fast EtherLink XL PCI TX という,Alpha/Linuxでも安定しているという定評の3C905Bというchipを積んだネット ワークカードを使った。だまっていても認識され,御機嫌である。