ナノレベルで制御された触媒による不飽和アルデヒドの選択的水素化

不飽和アルデヒドのC=O基を選択的に水素化して得られる不飽和アルコールは香料、医薬品の分野で重要な役割を担っている。しかし、水素化活性を有する貴金属触媒を用いるとC=C結合が優先的に水素化され飽和アルデヒドが多く生成する。当研究室では水素化高活性な金属に助触媒担持した二元系触媒での C=Oの選択水素化反応を検討してきた。しかし、金属触媒上でC=C結合の水素化が主に進行し、不飽和アルコール選択性が低下してしまうことが課題の一つとなっていた。本研究では金属微粒子をシリカのShellで覆うことで、C=C結合と金属触媒との相互作用を抑制し、金属触媒にて活性化された水素による助触媒上でのC=Oの選択水素化反応を検討している。