工業利用を目指したベンゼンの直接酸化によるフェノールの一段合成

フェノールはビスフェノールA、フェノール樹脂、カプロラクタム、アニリン等の原料として、農医薬をはじめとして住宅、自動車、繊維、家電、電子産業など幅広い産業分野で必要とされている。現在、フェノールは主にBP ChemicalsとHerculesが開発したクメン法で生成されている。しかし、クメン法は多段階反応であるため高い設備費が必要となること、多段階プロセスによるエネルギーの膨大な消費、近年アセトンが余剰傾向にあるといった問題が生じてきた。当研究室では気相および液相における酸素を酸化剤としたベンゼンからのフェノールの一段合成法を検討している。


Back