Excel応用篇1       担当:佐藤


前回見ていてのチェックポイントと注意

1:前回のExcelファイルを見つけましょう。 ファイル名の最後に拡張子「.xlsx」がついていますか?
ついていなければ、ファイル名を変更する方法で、つけてください。
必ず、英数半角でなければいけません。
(Macでは、拡張子が無くても何のファイルか理解してくれますが、WindowsやLinuxでは、原則理解してくれません)

2:Macを終了する前に、Excelを終了すること。 そうしないと、Macがうまく終了しないことがあります。
Macのソフトウェアは、メニューから終了しないと、完全に終了はしません
(見えなくなるだけで、背後で動いてます、前期授業参照)。

これに限らず、きちんと終了していないマシン(中身丸見え)をよく見かけます。
使ったファイルを保存するかどうか最終確認のメッセージが出たままで止まっているものなど。
(ログアウト処理の途中で、確認してくるのです)。
ログアウトの前に、各ソフトウェアをきちんと終了するのが原則です。
ログアウトを押すだけでなく、終了したことを見届けてあげてください。




関数入門1:前回の練習課題の続きにやります



Excelには、計算・データ処理などを簡単に行なうための機能として、「関数」がある。 関数には、特定のアルファベットでつけられた名前があり、文法にあたるもの(書式という)がある。また、関数は数式と同じく「=」を付けて、セルに入力せねばならない。

ほとんどの関数は、次の書式をもつ。

関数名( 引数 )



関数の入力方法は幾つかあるが、関数名や書式に慣れるため、手でキーボードから入力して練習することを強く勧めておく。



※ここで使ってみる関数:
平均を求める関数 AVERAGE(セル範囲)
最大値を求める関数 関数 MAX(セル範囲)
最小値を求める関数 関数 MIN(セル範囲)

これらの他に、以下の関数も初歩的である。
合計を求める関数 SUM(セル範囲)
今日の日付を表示する関数 TODAY()

関数で平均と最大・最小値を求めてみよう。

まず、平均、最大、最小の欄を作成する。



平均を求める関数 AVERAGE(セル範囲)を以下のように入力する。(セル範囲)は、マウスで選択すると楽。


入力できたら、enterキーを押して結果を確認しよう。

最大値を求める関数 MAX(セル範囲)も同様に入力する。


最小値を求める関数 MIN(セル範囲)も同様にやってみること。

ここまでできたら、右の列にコピーしておく。便利なやり方を覚えているかな??
ヒントは、アクティブセルの右下のチョボっと■。

関数入門2(条件によって処理を変える:IF関数)

各商品ごとの金額の合計を元に、ここ2年間の売上目標を 達成するかどうかを判定してみよう。

・条件を判断する関数 IF(条件式,真の場合,偽の場合)

売上目標が「47000円以上」なら、目標達成とする。達成した際は「OK」や「合格」、達成できないときは「NG」や「×」などと表示するようにする(表示メッセージは好きなものでよいよ)。
では、「IF関数」で成績判定してみよう。まず、以下のように判定欄を作成する (次の課題のためにランキング欄も作っておこう)。


条件を判断する関数の書式は、

 IF(条件式,真の場合,偽の場合)

なので、G7のセルに
=IF(F7>=47000,"OK","NG")
と入力すればよい。




  (表のセルアドレスが、私の図とずれている人は、G7やF7といったアドレスを、自分の物に合うように書き換えること。これは、以下の課題でも同じである)


最初の「F7>=47000」の部分が、条件式(セル内の値が「47000以上」)である。「>=」は以上をあらわす不等号である(以下なら「=<」、イコールを含まないものは、「>」、「<」)。条件式を満足していれば、次の"合格"の部分を表示する。条件式を満足しないときは、最後の"×"を表示する。文字列を表示するときは、「"」(英数半角)で文字列の前後を囲っておくのがルールである。うまくいったら、下にコピーして完成。

関数入門3(絶対参照:RANK関数)

各商品ごとの金額の合計を、売り上げの多いものから順にランキングしてみよう。順位欄作ってますか?


ランキング(順位つけ)をする関数は、

・順位を求める関数 RANK(順序付けるセルアドレス,セル範囲,順序)

である。先の関数の入力を参考にして、まず一番上の列に正しく入力してみよう。

注:最新版のExcelには、ランキング用の関数として、
 「RANK.AVG」(ランクアベレージ)・・・同じ順位だった場合、順位の平均を計算する関数
 「RANK.EQ」(ランクイコール)・・・従来のrank関数と同じ結果
の2種類が新たに搭載されている。
興味のある人は、これらを試してみてもよい。

セルH7に、
=RANK(F7,F7:F11,0)
と入力する。「F7」が得点の入っているセル、「F7:F11」が全員の得点の一覧表の部分である。最後の「0」は「降順」にランク付けをすることを意味する(「1」だと「昇順」)。


あとは先週やったように下にドラッグしてコピーすればよいはずだが、 ...なぜかおかしな結果が!!

この理由をしっかり理解してほしい。先週やったように、計算式をコピーしていくと、自動的にセルアドレスが変化していく(数式表示モードにして見てみよう)。したがって、データの範囲が移動していたのである。

これでは正しい結果がでない。Excelでは、コピー時にセルアドレスが移動しないように設定できるので、やってみよう。 やり方は簡単で、移動してほしくないセルアドレス「F7:F11」を 「$F$7:$F$11」と書き換えるのである($は英数半角モードで入力)。セルH7の数式をこのように書き換え、ドラックしてコピーしてみると、今度はうまく行く。
$付きのセルアドレスにする時、MacのExcelでは「command + T」が使える。
WindowsのExcelでは「F4」。



このように、数式をコピーして利用するときには、注意が必要である。

 B9 を相対参照(コピーしたときにセルアドレスが変化していく)

$B$9 を絶対参照(コピーしたときにセルアドレスが変化しない)



と呼ぶ。

いろいろなグラフ1

棒グラフとともに、よく使われるのは「折れ線グラフ」と「円グラフ」である。ここでは円グラフを作成してみる。棒グラフなど他のグラフも作成の流れは同じである。