特定領域研究「充填スクッテルダイト構造に創出する新しい量子多電子状態の展開」
第一回研究会は、予想以上のご参加(延べ人数440名)を頂き、終了致しました。ご協力、並びに、ご参加頂きました研究者の方々、誠にありがとうございました。
今回、発表頂きましたアブストラクトはこちらでご覧頂けます。
<開催概要>
日程: 2003年11月27日(木) 〜 29日(土)
所在地〒192-0397 東京都八王子市南大沢1-1 TEL:0426-77-1111(代表)
交通案内 :京王相模原線「南大沢駅」下車、国際交流会館まで徒歩12分
<開催趣旨>
充填スクッテルダイト化合物では、希土類元素をカゴ状に配置した15 属元素(リンなど)と遷移金属元素(鉄など)で囲むことにより、これまで不可能と思われていた多数のf電子を持つ希土類元素(Pr:プラセオジゥムなど)の場合でさえ、f電子を伝導電子に混り込ませて動かすことが可能になり、さらに,3種類の構成元素のそれぞれを化学的性質の近い元素で置き換えることにより、あたかも万華鏡を見るが如く、電気的、磁気的、光学的、力学的など、どの特性にも変化に富んだ振舞が現れます。最近希土類元素がPr の場合に、これまで実現しなかった新しいタイプの秩序状態や超伝導状態を示すことが明らかになり、この物質系の持つ可能性が確認されています。上記特定領域研究は、この物質系あるいは関連物質の研究を通じて、多様な新しい量子多電子状態についての知見を得、また、新しい機能材料開発の指針を得ることを目的として,本年度発足したものです。本研究会は、このような研究の発展と広がりの契機となることを願って計画されました。したがいまして、本研究会の第一の目的は、タイトルに掲げた「充填スクッテルダイト構造に創出する新しい量子多電子状態」に関する現時点における全容と問題点を的確に把握し、今後の研究の指針を得ることにあります。必ずしも「充填スクッテルダイト化合物」にはこだわらない広い観点からの議論も歓迎します。この分野にご関心のある多数の皆様の参加を歓迎します。
研究会世話人: 佐藤英行(都立大理),播磨尚朝(大阪大産研),神木正史(都立大理)