厳重注意!!

※2006年度の「第6回 SPSS Open House 研究奨励賞」において, 私の研究の盗作まがいの論文が
ポスターセッション展示論文として選ばれてしまいました。
使用許可もなく私の尺度を使い,統計分析方法やその結果なども私の研究とほぼ同一なのに,
私の論文を引用せず,あたかも自分のオリジナルのような論述をしていたため,
当初,web上にあった論文を削除させ,ポスターセッション展示前に本人に連絡し,
私の研究がもとになっていることを明示する形で発表するように厳しく抗議しました。
今後こういったことがないように,公開する論文については,
必ず尺度の使用許可を得て,適切な形での私の論文の引用をして下さい。
それが満たされていない場合,著作権侵害および盗作の疑いがあるとして,
論文の著者及び公刊・公開元に,法的手段も含めて,徹底的に抗議しますので,
くれぐれもご注意下さい。
なお,卒論・修論の場合には,使用許可はいりません。ただし,下記のように論文要旨をお送りしていただきますよう,お願いいたします。
私の許可を得ずに,私の尺度を使用した学会発表での公表や学会論文が多くあります。
これについては,今後,見つけた場合は,不適切な論文として,このサイトで,公表しますので,くれぐれもご注意下さい。


※ちなみに,日本教育心理学会の学会誌である「教育心理学研究」では,投稿時にチェックリストの提出が義務づけられており,
倫理的配慮として「公刊・未公刊に関わらず,尺度やテストの利用にあたっては,著者の責任において,版権所有者を確認し,
論文にそれを明記する・許可を得る等の必要な対応をとった。」
という項目が入っています。



○私が作成した心理測定尺度の使用に関する注意事項
 上記のような事件が起こったために,私は筆舌に尽くしがたいほどの多大なる迷惑を被りました。このような盗作・盗用の疑いがある事態が,今後二度と生じないように,私が作成した心理測定尺度の使用に関して,以下のような規程を設けることにいたしました。私が作成した心理測定尺度をご使用なさる場合には,くれぐれも以下の規程を遵守した上で,ご使用下さいますよう,お願いいたします。研究の倫理的配慮の観点から,このような規程を設けたものでございますゆえに,何卒ご理解の上,どうかよろしくお願いいたします。

<尺度使用に関する規程>(2008年5月17日制定,2021年3月29日改訂)

1.私が作成・公表している心理測定尺度一覧と引用すべき論文

●「個」−「関係」葛藤尺度

○引用文献
谷 冬彦 (1997). 青年期における自我同一性と対人恐怖的心性 教育心理学研究,45,254-262.
(もしくは,谷 冬彦 (2008). 自我同一性の人格発達心理学 ナカニシヤ出版)
※なお,決まった教示・質問例・質問形式などがありますので,Wordファイルにてメールに添付して質問紙サンプルをお送りいたします。

●基本的信頼感尺度
○引用文献
谷 冬彦 (1998). 青年期における基本的信頼感と時間的展望 発達心理学研究,9,35-44.
(もしくは,谷 冬彦 (2008). 自我同一性の人格発達心理学 ナカニシヤ出版)
※多くの方に勘違いされていますが,本論文を読めば,「対人的信頼感」項目は外して,「基本的信頼感」6項目をもって「基本的信頼感尺度」としていることが明記されています。

●選択回避尺度
○引用文献
谷 冬彦 (1999). 青年期における選択の回避−選択回避尺度の作成− 日本教育心理学会第41回総会発表論文集,516.
(もしくは,谷 冬彦 (2008). 自我同一性の人格発達心理学 ナカニシヤ出版)

●「甘え」尺度
○引用文献
谷 冬彦 (2000). 青年期における「甘え」の構造 相模女子大学紀要,63A,1-8.

●多次元自我同一性尺度(MEIS)
○引用文献
谷 冬彦 (2001). 青年期における同一性の感覚の構造−多次元自我同一性尺度(MEIS)の作成−  教育心理学研究,49,265-273.
(もしくは,谷 冬彦 (2008). 自我同一性の人格発達心理学 ナカニシヤ出版)
※なお,MEISのクラスター分析によるアイデンティティ・ステイタスの類型化を行う場合には,必ず以下の文献を引用して下さい。
谷 冬彦 (2002). 新たなる自我同一性ステイタス類型化の試み(U) 日本心理学会第66回大会発表論文集,246.

●自己愛人格尺度(NPS)
○引用文献
谷 冬彦 (2004a). 新たなる自己愛人格尺度の作成(1)−因子構造と対人恐怖的心性との弁別性の確認−
  日本心理学会第68回大会発表論文集,69.
谷 冬彦 (2004b). 新たなる自己愛人格尺度の作成(2)−自我同一性と自尊心の関連から−
  日本教育心理学会第46回総会発表論文集,52.
※上記論文中には,項目が掲載されていませんが,メールでご請求いただければ,添付ファイル(テキストファイル)にて全項目をお送りします。

●自己愛人格尺度(NPS)短縮版
○引用文献
谷 冬彦 (2006). 自己愛人格尺度(NPS)短縮版の作成 日本教育心理学会第48回総会発表論文集,409.

●親密性尺度
○引用文献
谷 冬彦・原田 新 (2011). 新たな親密性尺度の作成 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要,5,1-7.

●特性羞恥感情尺度
○引用文献
谷 冬彦 (2021). 特性羞恥感情尺度の作成 神戸大学発達・臨床心理学研究.20,41-45.

2.上記尺度使用時の留意点

(1)調査する前に尺度使用の許諾を得るか,学会大会等の公的な機関での発表前あるいは学会誌や紀要等の論文の投稿前などに,研究要旨や論文原稿(メールでの添付ファイルで可)を送付して,尺度の使用許諾を事前に必ず得て下さい。できれば,事前の許諾に加えて,掲載後の事後の連絡の両方があることが最も望ましいことです。なお,どのような形で公表するかが事前にわかれば,盗用・盗作等の問題に発展することを防止することになるため,このような規程を設けているのであり,当然のことながら公表前に研究論文等を添付ファイルか郵送で送付して,事前の連絡をすることが必要かつ望ましいことと言えます。しかし,何らかの理由によって事前の連絡がどうしてもできない場合は,公表直後に,学会大会抄録のコピー・その際の配付資料・論文の抜刷等を郵送していただくことによって,事後的に尺度使用許諾をする場合もあります。
(2)尺度使用の禁止は,以下の点に抵触する場合のみです。
@盗用・盗作の疑いがある場合(不適切な文献引用を含む)
A研究目的と尺度使用において明らかな問題がある場合(例えば,原論文をきちんと読んでいないことが明らかと思われる場合,研究目的と尺度使用の対応が明らかに不合理な場合など)
B科学的な根拠がなく,尺度の改変を行っている場合。原則として,尺度の改変は禁じます。
C尺度使用許諾の申請が,著しく礼儀を欠いている場合。
※以上の事に抵触する可能性がなければ,原則として尺度の使用を許諾します。
(3)私の研究の反証のために尺度を使用することは禁じませんので,その点はご安心下さい。

3.尺度使用許諾の手順

○原則として,メールにて連絡して下さい。その際に,研究の内容や尺度使用の目的などを,なるべく詳細にお伝え下さい。私から許諾の返信があった場合に尺度使用および尺度使用をした研究の公表を許可いたします。なお,メールを送れないという事情があり,手紙にて連絡する場合には,必ず返信用の葉書等を同封してご送付下さい。返信用の葉書等がない限り,返事はいたしませんし,尺度使用の許諾を得たとも判断いたしませんので,ご注意下さい。
○私の尺度を使った研究は,研究結果の蓄積のために,必ず研究結果のフィードバックをお願いしております。研究がまとまった際には,論文の場合には抜刷もしくはコピー,学会発表の場合には抄録のコピー,卒論・修論の場合には研究の要旨等を,郵送かメールの添付ファイルにてお送りください。よろしくお願いいたします。


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