2002年度夜間主コース試験結果

受験者数58人(夜間主コース学生のみ。
他に大学院生の受験者が3人いました)


22(37.9%)


20(34.5%)


8(13.8%)

不可
8(13.8%)

最高得点100点(3人)
最低得点30点(1人)

【解答例】
T (ア)コモン・ロー,(イ)エクイティ,(ウ)大法官
(エ)陪審,(オ)特許状(charter),(カ)[邦]憲法
(キ)クック(Sir Edward Coke)
(ク)ブラックストーン(Sir William Blackstone)
(ケ)貴族院(House of Lords),(コ)出訴期限
U (解答のポイント)
(1) 設問でAがしたのは,本来は,片務契約の申込とされるもので
す。――これは,被申込者(ここではB)が求められた行為の履行
を完了するまではいつでも撤回可能。
(2) それを双務契約の申込と解釈することが可能であれば,Bの芝
刈り開始は黙示の承諾とみなすことができる。承諾がなされて契約
が成立すると,Aは申込を撤回することはできなくなり,また,B
も芝刈りを完了する義務を負う。
(3) 契約法リステイトメント45条では,片務契約の申込がなされて,
被申込者が申込で求められた行為の履行を開始すれば,申込者は申
込を撤回できなくなると規定されている。この場合には,Bは芝刈
りを完了する義務は負わない。
(4) Bに与えられるべき救済は,当初,芝刈りの完了時にBに与え
られるはずであった200ドルから,午前9時で芝刈りを中止する
ことによって回避された履行費用(48ドル)を控除した152ド
ルとなる。これは,Bが得たはずの利益120ドルに,9時までに
費やされた履行費用32ドルを加えたものということもできる。

【採点にあたって】
今回の講義では,授業に常時40人ほどが熱心に参加しており(とく
に土曜日の補講時における参加率が良かったですね。雨の中を熱心
に聴講してくれたのを覚えております。――土曜日開講は受講生に
とって便利だということでしょうね),現実の受講生と試験受験者
数の懸隔が大きくありませんでした。それで,全体の成績が良かっ
たのだろうと思っております。そのような事情で,優は原則3割以
下というルールの適用除外としても良いのではないかと考え,上記
のような成績を出しました。